活動予定
環境エネルギー・流動化分科会とは
環境問題やエネルギー問題を幅広く取り組むことを標榜するべく、分科会の名称を「流動化分科会」から「環境エネルギー・流動化分科会」に変更したのが平成16年である。予想もしなかった震災の影響もあり、今日、まさに環境とエネルギーの課題は全人類的なものとなってい る。かねてより、成熟した技術であっても、その組み合わせにより効率のよい最先端のエネルギー源となる仕組みは数多くあることをもって、その障害となる 制度面の垣根を取り払うことへの知見の醸成を旨として活動を続けているが、今後はさらにその趣旨を先鋭化して、意義深い分科会としてゆきたい。
専門分野における現在の技術レベル、今後の動向と分科会活動について
1) 粉体技術:固体燃料のエネルギー変換プロセスでは引き続き必要不可欠な基盤技術である。各種大型ボイラ、石炭ガス化複合発電システム(IGCC)、オキシフューエル燃焼技術、ケミカルルーピング燃焼(CLC)等の新規エネルギー変換プロセスで利用されている。特に30気圧や1000℃付近といった高温・高圧では固体粒子供給、循環、抜取り、制御などを解決していく必要がある。
2) バイオマスや廃棄物系燃料:従来の石炭利用技術が適用可能であるが、塊状や繊維状の燃料については、いまだ経験的な粉体ハンドリング技術に依存している。将来、燃料固有の形状等を瞬時に認識して論理的に扱う粉体ハンドリング技術の進展が必要である。また、燃焼により発生するエネルギーの利用効率を高める新規熱需要の開拓やAIや全国の運転状況のビッグデータ化などが益々重要になってくる
3) 流動層技術:様々な産業分野で使われている基盤技術で、設計技術・ノウハウの蓄積、シミュレーション技術が発達してきたが一般化は難しい。そのため、基礎が重要であり、本分科会では基礎講義と実習とを合わせた企業の初学者・中級者向けの粒子・流体プロセス技術コース(旧流動層技術コース)を共催している。現在は中央大学後楽園キャンパスで開催され、2019年度は第33回であったが、2020年度から集中開催を終了し、全国の大学・高専5機関が連携してサテライト実習のみとする予定である。
4) バイオマス関連:FITの導入以来、木質バイオマス発電所の建設が全国で進められ2012年度以降の導入量が300万kWを越えた。数千kW以上のプラントでは循環流動層が使われることが多く、今後も多数の導入計画がある。しかし、燃料の海外依存が高まり温暖化対策としては熟慮が必要である。
5) 流動層関連の国内外会議:
国内では第25回流動化・粒子プロセシングシンポジウムが2019年11月に大阪大学で開催され、2020年度は岐阜大学が主体となって開催する。24回から企業セッションなどによる企業の積極的な発表を求める流れは今後とも加速されるものと考えられる。
当年度事業計画の概要と運営方針
- 中期活動テーマ
1流動層という本分科会の基幹技術の更なる応用・展開事例をリサーチし、発信していく。
2)再生可能エネルギー(木質バイオマス、廃棄物系バイオマス)利用の最先端技術を紹介していく。
3)新しい環境づくり、新しい社会の創生への筋道を「環境エネルギー」というキーワードと共に、本分科会活動を通して学習し、発信していく。 - 2020年度の事業計画の概要と運営方針
1)再生可能エネルギー(木質バイオマス、廃棄物系バイオマス)利用の最先端技術の学習
2)粉体技術としての流動層適用事例の見学または講演
3)環境・エネルギー関連の講演会または見学会
世話人
コーディネータ | 中央大学 | 幡野 博之 |
副コーディネータ | 名古屋大学 | 成瀬 一郎 |
代表幹事 | メタウォーター(株) | 山本 昌幸 |
副代表幹事 | (株)神鋼環境ソリューション | 細田 博之 |
幹事 | (株)奈良機械製作所 | 桂田 哲志 |
JFEエンジニアリング(株) | 鈴木 康夫 | |
月島機械(株) | 高田 真木 | |
荏原環境プラント(株) | 長 洋光 |