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第3回環境エネルギー・流動化分科会

2024年3月22日

  • ①開会挨拶(幡野コーディネータ)
    ①開会挨拶(幡野コーディネータ)
  • ②講演会(小林先生)
    ②講演会(小林先生)
  • ③講演会(神原先生)
    ③講演会(神原先生)
  • ④実験設備見学(岐阜大)
    ④実験設備見学(岐阜大)
  • ⑤集合写真(岐阜大)
    ⑤集合写真(岐阜大)
  • ⑥ごうどバイオマス発電所(全景)
    ⑥ごうどバイオマス発電所(全景)
  • ⑦施設説明風景(ごうどバイオマス発電所)
    ⑦施設説明風景(ごうどバイオマス発電所)
  • ⑧見学風景(ごうど_チップ貯蔵)
    ⑧見学風景(ごうど_チップ貯蔵)
  • ⑨見学風景(ごうど_冷却塔)
    ⑨見学風景(ごうど_冷却塔)
  • ⑩集合写真(ごうどバイオマス発電所)
    ⑩集合写真(ごうどバイオマス発電所)
2024年2月26日、今年度第3回目の分科会として、岐阜大学での講演会と岐阜県内のバイオマス発電所の見学会を開催しました。以下に概要を報告します。

1.講演会(岐阜大学)
(1)題目:噴流層型プラズマリアクタを用いた微粒子改質・ガス改質
講師: 岐阜大学工学部 小林信介教授
非平衡プラズマ(低温プラズマ)と流動層(噴流層)を組み合わせたリアクターによる粒子改質やガス改質に関する研究についてご講演いただいた。
従来、表面改質のため材料にプラズマを塗布する場合、平板状の材料への適用事例は存在するものの、粒子状の材料への適用はあまり進んでいない。また、プラズマによるガス改質についても、固定層を用いた触媒研究が主であり、装置開発はほとんど行われていない。しかし、本リアクターは、粒子表面の均一な処理や常温常圧でのガス改質の可能性を示唆するものである。ご講演では、多数の実験データに基づいて詳細な説明がなされ、プラズマの有無による流動状態の変化(同一ガス流量・温度条件下でも層内流速および層高の上昇が確認された)など、興味深い挙動も紹介された。
 
(2)題目:脱炭素燃料およびCO2キャリアとしてのアンモニア
講師: 岐阜大学副学長 神原信志教授
脱炭素社会・水素社会確立のためのアンモニアに対する政策動向や、アンモニアの基礎知識(物性、エネルギー密度、グリーン/ブルーアンモニア)、脱炭素燃料やCO2キャリアとしての用途等に関してご講演いただいた。
アンモニアは燃えにくく発熱量は低いが、液化しやすいためエネルギー密度は化石燃料並みであり貯蔵・輸送に適していること、日本で水素社会を展開するためにはコスト面から液化ブルーアンモニアを水素キャリアとして輸送する必要があることや産業分野でアンモニアをどのように使っていくかがポイントになること等を解説いただいた。また、アンモニアを排ガス中CO2の固定材として、固体の炭酸水素アンモニウムに変換すれば、比較的容易に貯蔵・輸送可能となりH2キャリア、CO2キャリアとして利用するアイデアもご紹介いただいた。
 
2.見学会(ごうどバイオマス発電所)
 岐阜大講演会に続いて訪問した「ごうどバイオマス発電所」は、中電と丸紅が出資したぎふ西濃グリーンパワー合同会社が、2023年4月より商業運転開始した最新の木質専焼バイオマス発電所である。近隣(半径約50km圏内)の未利用間伐材由来の木質チップを活用し(年間使用量:約9万トン)、一般家庭約1.7万世帯分の発電を見込んでいる。設備は気泡流動床ガス化燃焼炉+蒸気ボイラ+蒸気タービン発電機(入口蒸気条件:6MPa×490℃、発電出力 7500kW)+バグフィルタとシンプルな構成であるが、排ガス、排水とも排出基準値以下と環境影響は小さいものになっており、灰や排熱も将来は有効利用を検討されている。運転開始から半年以上たつが流動炉への珪砂補充は無く、クリンカトラブルも皆無とのことであった。
 
3.技術懇談会
ごうど見学会の後、岐阜市内に移動して技術懇談会を行ったが、各テーブルで議論が白熱し、終了の時刻を忘れるほどであった。
 
今回も見学先受入可能人数の関係で、申込みいただいた方々全員にご参加いただけなかったことを心よりお詫び申し上げます。
講演会及び設備見学にご対応頂いた岐阜大学各位、ごうどバイオマス発電所の方々、並びにご参加頂いた皆様に御礼申し上げます。

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます。

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