活動報告
粒子加工技術分科会 報告
2017年3月22日
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講演会にて
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副コーディネータ 竹内洋文先生よりご挨拶
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分科会集合写真
1.見学
120年近くの歴史を持つ老舗漢方薬メーカー大峰堂薬品工業の第一工場で50MPa加圧可能な世界最高水準の超臨界二酸化炭素抽出装置を見学。また、新工場の第二工場では長年の経験と技術を基盤にした漢方エキス粉末製造ラインの見学をしました。
2.講演会
講演1:「超臨界流体技術の基本と応用・実用化状況」
合資会社エスシーエフテクノリンク 代表 大峰堂薬品工業㈱ 顧問 福里隆一 氏
気体の拡散性と、液体の溶解性を持つ超臨界流体の特性と、特に臨界温度が31℃と低い超臨界二酸化炭素の食品、医薬品における溶剤を使用しない安全・安心な抽出溶媒としての多くの用途例を紹介されました。また、抽出、分離分野だけでなく、超臨界二酸化炭素を利用した急激噴霧や貧溶媒析出などによる粉末微粒子化など、今後の活用を含め超臨界流体の応用について解説されました。
(継続紙:有・無)
講演2:「混合工程のスケールアップにおけるシミュレーション技術の応用」
田辺三菱製薬㈱ CMC本部 小西 輝 氏
シミュレーション技術DEMによる容器回転型混合機3種類(V、W、ボーレ)の混合性、滑沢剤の展延性におけるスケールアップ関連性を解析。今回の結果は①混合性は3種とも装置スケール依存ではなく混合速度と回転速度が比例 ②展延性においてはV、Wでは最大接触力と回転速度に比例し、ボーレは装置スケールに比例 であったことを解説されました。
講演3:「医薬品連続生産の研究動向
–プロセス統合を目指した連続式球形晶析法の開発-」
岐阜薬科大学 薬学送達学大講座 製剤学研究室 准教授 田原耕平 氏
近年のPAT技術の向上により検討されている固形製剤の連続生産化のメリット、また、海外の承認された連続生産の事例において、バッチ生産との設備費用、生産能力、スペース面などの連続化の優位性の紹介。さらに、API製造から固形製剤までの医薬品製造プロセス全体を統合するend-to-endでのキーポイントである連続晶析について解説されました。
講演4:「大和の薬 -その歴史と現状・未来-」
三光丸クスリ資料館館長 浅見 潤 氏
大和の薬は仏教伝来に伴い、漢方の知識を伝えた僧侶により大和の有力寺院で独自の薬と施薬が行われた大和売薬発祥の歴史を紹介。配置薬のシステムは先用後利(先に用立てて後で利益を得る)を基本においた相互信頼に基づく世界に類を見ない独特な商法であることや、越中富山との配置薬業の軋轢と共存共栄施策、700年の歴史を持つ三光丸の命名謂れなどを紹介。また、現在における配置システム(配置員による訪問面談)の活用について解説されました。
閉会: 粒子加工技術分科会 副代表幹事 伊藤有一 氏
当会の本年度の企画である見学講演会、製剤と粒子設計シンポジウム、標準処方研究フォーラム、粉体工業展と最新情報ファーラムのスケジュール案内と併せて各行事への積極的な参加依頼をして閉会としました。