活動報告
H27年度第2回粒子加工技術分科会 報告
2015年10月1日
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講演会の様子(武州製薬㈱ 川越工場にて)
講演1:「打錠工程におけるステアリン酸マグネシウム分布評価へのエネルギー分散型X線分析の利用」
武州製薬株式会社 CMC開発部 分析開発課 江原潤平様
X線分析装置の概要とエネルギー分散型X線分析について概要を解説し、錠剤中のMg-St濃度の分布の評価に適応でき、製剤工程の理解のための有力な装置であることを解説されました。
講演2:「臨床薬剤師が求める製剤~患者にやさしい製剤~」
城西大学 薬学部 准教授 井上 裕様
日本の年齢別人口分布を元に、高齢者社会における医療と薬物治療についての考察とその対応について、臨床薬剤師としての経験に基づき、いくつかの事例を紹介しました。特に、後発医薬品の使用に関しては、患者は二重に飲んでしまうことが多いなど、薬剤師や看護師の注意が必要であるし、製薬企業もわかりやすい表示が望まれるなどと解説されました。
講演3:「製薬業界に役立つシミュレーション事例のご紹介~細胞培養および錠剤の製造技術から嚥下まで~」
プロメテック・ソフトウエア株式会社 エンジニアリング部 山井三亀夫様
有限要素法による解析の基礎から、MPS法、DEM法など、粉体の挙動や付着現象、流れの解析についてのシミュレーション技術の進歩について概説され、混合や、重点について具体的な事例を解説されました。
講演4:「微粒子、マイクロカプセル間相互作用と付着・凝集現象の評価と制御」
東京農工大学 工学部 教授 神谷秀博様
表面間相互作用の微視的定量評価法としてのコロイドプローブ原子間顕微鏡(AFM)法があり、それを使って、薬剤分解防止や腸内での補足性向上や口腔内速崩壊錠、また吸入製剤のデバイスや薬剤設計などの粒子設計を成功した事例を挙げ、有用性を解説するとともに、共同研究の重要さを解説されました。
以上