活動報告

粒子加工技術分科会 報告

2021年6月4日

  • Zoomウェビナーによる分科会
    Zoomウェビナーによる分科会
2021年5月28日、本年度第1回の粒子加工技術分科会として、一般社団法人粉体工学会 粒子設計部会と共催し、講演会を開催しました。開催方法はコロナウィルス感染拡大リスクの非常事態により、Web(リモート・Zoomウェビナー使用)セミナーを開催しました。98名の方にご参加いただきました。
はじめに、代表幹事 浅井直親氏より開会の挨拶、Web開催および講演趣旨の経緯説明、開催注意事項の説明があり、講演に移りました。以下に講演の概要について記します。

講演1:「花王における粉体加工技術を利用した商品事例」 花王㈱ 加工・プロセス開発研究所 第一研究室 割田浩章 氏
座長:(竹内洋文 氏)
粉体加工技術を利用した研究開発、商品応用事例として高速溶解顆粒化技術、セルロース非晶化技術、セルロース誘導体化技術、寒天ゲルを用いたカプセル化技術および噴霧乾燥法に替わる高空隙顆粒化技術を花王の概況と併せてご紹介いただいた。

講演2:「これからの製剤とAI」
愛知学院大学 薬学部 山本浩充 氏
座長:(森部久仁一 氏)
様々な機器のIoT化やAIの活用に関するニュースを見ない日は無く、AIを有効活用し、生産性や品質を向上させる重要性も日増しに高まっている。デジタルセラピューティクスや電子版お薬手帳等の例を挙げられ、医薬業界でのAI活用動向を解説いただいた。また、回帰タスクや分類タスクを利用した製剤分野へのAIの活用についてもご紹介いただいた。

講演3:「医薬品の微粒子製剤化技術に関する研究」
神戸学院大学 薬学部 市川秀喜 氏
座長:(岡本浩一 氏)
微粒子コーティングのあゆみ、直面した課題と対処および応用技術を具体的な例を挙げて解説いただいた。また、湿式と乾式の両面においてナノ粒子化した機能性製剤添加物の合成・調製,それらを利用した製剤の粒子設計技術や製造プロセス,さらには薬物の特殊放出制御型微粒子製剤の開発研究の一端をご紹介いただいた。

講演4:「乾式コーティング装置ノビルタによる粒子設計新製剤技術」
ホソカワミクロン㈱ 医薬プロジェクトチーム 安田真人 氏
座長:(中上博秋 氏)
ノビルタの開発に関する話や乾式コーティングの概要を解説いただいた。ノビルタの構造や原理をご説明いただき、装置の混合性能、医薬品や電池産業における用途例をご紹介いただいた。また、バッチ式から連続式への更なる開発も完了されているとのことであった。

講演会後、副代表幹事 伊藤有一氏より閉会の挨拶があり、盛会のうちに終了いたしました。

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