活動報告
H26年度第3回リサイクル技術分科会 報告
2015年2月12日
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アクトリーでの説明会
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ツルオカの廃車置き場
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ツルオカ現場見学
■見学先1:株式会社ツルオカ(栃木県小山市)
同社は大きく4部門の事業があり、その中の「オートリサイクル事業」を今回見学した。使用済み自動車の解体により、マテリアルリサイクル率95%を目指している。約270点に及ぶ解体部品の中には、十分にリユース可能なものもあり、それらはバイヤーが吟味して再販ルートに乗る。また日本の中古車が多く乗られている諸外国から部品の要求も多く、それらはコンテナに詰めて輸出される。その他リユース出来ない鉄・非鉄金属・ガラス・樹脂はマテリアルリサイクルが行われる。月間処理能力は、約1000台。1社で、「引取業者」「解体業者」「フロン回収業者」「破砕業者」の認可を取得しており、ここで全てをこなせる。鋳造工場も有する為、建設機械、産業車両用のバランスウエイトの製造販売を行う部門もある。 敷地内には、まだ十分に動く物も含めて、数多くの車が整列保管されていた。一台ずつエアバックを爆発させ安全を図ったり、残っているガソリンやオイルを取り出して再利用していた。また、フロンガスの回収も「フロン回収破壊法」で要求される義務の範囲を超えた独自のシステムを構築して工程を「見える化」していた。
■見学先2:株式会社アクトリー R&Dセンター(栃木県壬生町)
各種環境関連プラントメーカーであり、焼却炉メーカーである同社が、栃木県壬生町に焼却施設を自ら立ち上げ、そこで焼却事業を昨年より新たにスタートさせた。「キルン炉」と「ストーカ炉」の2炉があり、共に72t/日の能力。ここで廃棄物をエネルギーに変える様々な取り組みに挑戦している。作り出されるエネルギーとしては、高温廃熱、低温廃熱、高圧蒸気、低圧蒸気、電気、温水と多種に渡る。またここでは焼却炉メーカーとしての研究・開発機能も備えており、焼却処理困難物の処理方法の確立。炉から得られるエネルギーの有効利用用途やその技術開発を行っている。また自社の焼却炉のショールーム的役割もあり、企業や地域住民への説明の機会を増やしている。また同社が販売した焼却炉ユーザーが保守・点検等中に、廃棄物を代替処理する広域連携も可能となる。またユーザーの運転教育にも対応しており、実際に見学した日にも教育中のユーザーが管理センターに数名いた。
廃熱によるタービン発電能力は、770kw/hで、1ヶ月で約1800世帯の電気がまかなえる。ドラム缶に入れたままの有害廃棄物も、そのまま炉の中に自動で投入し焼却できるユニークな機能も有している。
敷地内には再生油事業室があり、平成16年より廃油を顧客より買い取り、精製し販売してきたが、今後は新設された焼却炉の主燃料として使用し、そのエネルギーで電力や植物工場の稼働など、単なるリサイクルを超えた幅広い価値を顧客に提供していくことを目指している。
分析室には数多くの分析器が配置されており、処理対象物の分析を行い安心して処理出来るよう考慮されていた。