活動報告
食品粉体技術分科会 報告
2023年2月21日
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講演風景
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株式会社安川電機での見学風景①
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株式会社安川電機での見学風景②
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食品粉体技術分科会 集合写真
●講演①
株式会社安川電機 アグリメカトロニクス開発部 松浦様より、安川電機様で取り組まれている工場での自動化やメカトロニクス応用、「i3-Mechatronics」などの紹介が行われました。講演では、AI技術の展開において人に依存する製品NG判定技術・データをいかに集めるかといった課題に対し、データ生成プロセスを完全自動化したシステムを構築し、「データが無いなら作る」としたAIディープランニング活用事例などの紹介がありました。
●講演②
立命館大学 ロボティクス学科 平井教授より、「ソフトロボティクスに基づく食品ハンドリング」について、講演頂きました。外食・中食での製造ライン自動化を進める上で、形状・寸法・性能にバラツキのある食品をどのようにハンドリングするか、様々なグリッパを用いていかに掴んで運ぶかを、写真・映像等で紹介頂きました。粒状のコーンを定量掴むため、AI技術による画像認識を活用した「包み込みグリッパ」では、人手による計量と比較しても問題無いレベルに達している状況を紹介頂きました。その他、食塩などの粉体、やわらかい大福、絡みやすい千切りキャベツをつかむグリッパや、人手でも難しいカップ状製品などを掬い取る技術として、弾性糸を活用した「掬い込みハンド」の説明がありました。ソフトハンド・グリップの開発には、食品特性の計測などのデータベースを構築しているという紹介がありました。
●講演③
株式会社別川製作所の営業本部の北村様、藤山様より「工場におけるAI技術を活用した検査自動化システム」について、講演頂きました。自社工場でのIoTプロジェクト、DX認定工場として様々な取り組みのうち、「ケーブルと圧着端子との結着検査のAI判定化」や、ユーザーとの「共創」をテーマにした様々な導入事例を紹介頂きました。製品のシール部分不良を見極めるAI技術・近赤外線カメラを活用した製品の噛み込み検査や、弁当などの具材が正しく盛り付けられているかを検査するスペクトルカメラを活用した「具欠検査装置」などの紹介がありました。製造ラインの省人化のため、カップの中に添付する調味料などの小袋をトッピングする装置などの紹介があり、確実なトッピングを可能とするためには、ユーザーと小袋の形状・サイズを検討するといったオープンイノベーションが必要であると説明がありました。
●施設見学
株式会社安川電機様に併設されている「みらい館」「ロボット工場」「テクノロジセンター」の施設見学を実施しました。みらい館では、1977年に開発された国内初の全電気式産業用ロボットの紹介や、ロボット工場では、ロボットがロボットを作る製造ライン見学を行いました。テクノロジセンターでは、社員・エンジニアがすぐにコミュニケーションが取れるオープンスペース、ワークスペースや実験スペースの見学が行われ、技術開発拠点として開発から技術開発の機能を結集したイノベーションを興す環境としたことが紹介されました。
開催案内は、こちらよりご確認いただけます。