活動報告
食品粉体技術分科会 報告(集じん分科会と合同)
2024年8月16日
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東芝産業機器システム(株)様の施設紹介
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東芝産業機器システム(株) 藤田様のご講演
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アマノ(株) 中根様のご講演
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(株)アンレット 花井様のご講演
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合同分科会記念写真
●東芝産業機器システム株式会社について
東芝産業機器システム株式会社は、1875年創業で来年150周年を迎える東芝グループにおいて、産業システム事業の中心を担い、三重事業所では、高効率・高品質なモーター・変圧器といった社会インフラを支えるコンポーネントとシステムを設計・製造しています。また、三重事業所は、日本能率協会主催2024年(第12回)GOOD FACTORY賞のファクトリーマネジメント賞を受賞され、受賞理由となったデジタルピッキングやAGV、IoTを活用した改善活動、全員参加の5S活動などの取り組みをご紹介いただきました。
●施設見学(モーター工場)
部品加工工程、部品マーシャリング(ピッキング)工程、組立工程などを見学させていただきました。工場自体は歴史ある建物ながら、5Sが徹底された工場は清潔感があり、「魅せる工場」として力を入れていることが分かりました。400℃に加熱した部品を取り扱う、ローターの焼き嵌め工程では、少ロット生産ながら安全性を重視し、産業用ロボットを導入していることをご説明いただきました。また、各加工機や組立作業エリアの前にはモニタが設置され、ペーパーレスで作業指示が見られるようになっており、IoTの活用例も見ることができました。
●施設見学(変圧器工場)
モーター工場と同様、部品加工~組立、検査工程と一連の製造工程を見学させていただきました。変圧器は大小様々な製品があり、最大で70tにもなる製品もあるとご説明いただきました。省力化のため、AGV、AGFの導入にも力を入れており、フォークリフトと共に、工場内を頻繁に行き来している様子も見ることができました。また、部品マーシャリング(必要な部品を次工程に送り出す)工程では、作業者はランプが光った部品の棚の前へ行き、7セグメント表示器で示された数量の部品をトレイに取ることで、経験が浅い作業者でも間違いなく部品をピッキングできるように工夫されていました。
●講演①
東芝産業機器システム 西日本技術担当エキスパート 藤田様より、カーボンニュートラル施策を支える東芝産業機器群をご紹介いただきました。まず、東芝産業機器システム様では、TIPSビジョン2030という行動基準でカーボンニュートラルの推進をミッションとして掲げ、高効率な製品を供給することで省エネに貢献していることをご説明いただきました。モーターは、トップランナー制度対応の三相モーターを始め、高効率安全増防爆モーター(IE3)、永久磁石モーター(IE4)、シンクロナスリアクタンスモーター(IE5)をご紹介いただきました。インバータは、簡単小型、多機能小型、高機能の3シリーズをご紹介いただき、モーターの消費電力は、回転速度の3乗に比例するので、回転速度を80%に抑えれば、消費電力は約50%の削減になるとご説明いただきました。変圧器は、現行のトップランナー制度よりも高効率な、スーパー高効率菜種油入変圧器の紹介と、工業用菜種油の製造過程でCO2を吸収するために、省エネ以外でもカーボンニュートラルに貢献しているとご説明いただきました。
●講演②
アマノ株式会社の中根様より、アンレットルーツブロワの特徴をご説明いただき、活用例として低圧圧送やセントラルクリーニングをご紹介いただきました。株式会社アンレット 名古屋営業所 花井様からは、一般的なルーツブロワの特徴と、エンドレスケーシングの採用により省エネ、ローターとシャフトが一体で摩耗がない、特殊ベアリングの採用で高耐久、ギヤオイル振り切り機能でオイル漏れしないなどのアンレットルーツブロワの特徴をご説明いただきました。また、令和3年資源エネルギー庁長官賞を受賞した高効率ブロワ BO型は、新型吸い込みサイレンサによる圧損低減、軸封部へのラビリンスシール採用による摩擦軽減、ローター・ケーシングの形状の見直しで、省エネ化を実現しているとご説明いただきました。
最後に、次回の分科会についてご案内しました。また、桑名駅に近い飲食店で懇親会を開催し、分科会の垣根を越え、多くの方と情報交換をいたしました。
以上
本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます。