活動報告

電池製造技術分科会 報告

2026年11月6日

  • 講演会の様子
    講演会の様子
  • 講演会の様子
    講演会の様子
  • 東レエンジニアリング  獅野和幸氏
    東レエンジニアリング  獅野和幸氏
  • 安川電機 和田慎氏
    安川電機 和田慎氏
  • 本田技術研究所 金子聡氏
    本田技術研究所 金子聡氏
  • S&Z Smartech 張勍氏
    S&Z Smartech 張勍氏
  • 物質・材料研究機構 西川慶氏
    物質・材料研究機構 西川慶氏
  • 早稲田大学 大久保將史氏
    早稲田大学 大久保將史氏
  • 東洋ハイテック 李紳氏
    東洋ハイテック 李紳氏
経済産業省は2026年6月、「蓄電池産業戦略」を「蓄電池・電源産業戦略」と改訂しました。この中の多様な蓄電池の製造基盤の確立に向けた支援の中に、「液系リチウムイオン電池(LIB)以外も含め、製造基盤の確立に向けた取組を推進する」とあり、様々な蓄電池・電源システムに対し投資が進むことが予想されます。あわせて、サプライチェーンの強靱化・競争力強化等も謳われており、経済安全保障的観点からの取組も今後益々加速すると思われます。このような背景において、電池製造装置メーカーが集結している本分科会が果たす役割は、今まで以上に大きくなっていると再認識されられるところです。2026年10月15日、本年の第2回分科会では、次世代電池製造技術として注目されているドライ電極およびプロセスの自動化に関しまして、東レエンジニアリングの獅野様ならびに本田技術研究所の杉山様からご紹介頂きました。S&Z Smartechの張様には中国における電池量産技術の現状と未来についてご講演頂きました。後半は、次世代電池の要素技術開発の現状と課題について、物質・材料研究機構の西川様からはリチウム金属負極に関して、早稲田大学の大久保先生からは電極材料を中心に話題提供頂きました。また、講演会の後では、交流会(名刺交換会など)も企画しました。今回の2026年度第2回講演会参加者は、113名となりました。
 
①「LIBドライ電極製造技術の開発における粉体プロセスのご紹介」
東レエンジニアリング 株式会社 開発部門 開発部 獅野和幸氏
獅野講師からドライ電極製造技術の開発における粉体プロセスについてご講演を頂きました。ドライプロセスの開発状況など現在までの成果、課題解決に向けての取り組み、ダルトン社とのコラボした試験成果などについて発表頂きました。また、今後の展望として全固体電池に向けた技術展開として負極材に金属リチウム箔をするなど具体的な取り組みを講演頂きました。
 
②「安川電機のロボットの紹介とロボットを使用したアプリケーションの紹介」
株式会社安川電機 ロボット事業部ロボット技術部製品アプリケーション技術部 部長 和田慎氏
和田講師から安川電機の会社概要、同社の最新のロボット(AIロボット)の取り組みについてご講演頂きました。電池分野では禁止物質(ニッケルなど)人間の作業を学習し、実物を3Dデータとして認識し、その場でAI判断する人間と同等の作業を実現している内容のご講演をいただきました。
 
③ 「遠隔操縦ロボットを用いた粉体投入システムの紹介」
株式会社本田技術研究所 統合研究センター フロンティアロボティクス研究ドメイン 金子聡氏
金子講師から人が粉体に近づかない作業を遠隔操作ロボットによる粉体作業する実例を紹介して頂き、禁止物質などの現場(粉塵環境など)で対応できるシステムをご紹介いただきました。AIのサポート技術を活用した人とAIによる融合技術でロボット作業を実際の作業動画からご紹介して頂きました。既存設備を極力活用して短期間で導入し、人とロボットを切り替えた作業を実現する(将来の自動化)内容のご講演をして頂きました。
 
④「中国量産電池スラリープロセスとその将来展望」
S&Z Smartech株式会社 CTO、工学博士 張勍氏
張講師から中国量産電池スラリープロセスとその将来展望についてご講演頂きました。
電極スラリー製造機器の会社で本社は深圳、大阪に子会社を有している。中国の電池市場動向や蓄電池、EVなど分野別の生産状況を講演頂きました。ご講演ではスラリー製造システムにおける並行循環式の採用によりバッチあたりの処理時間短縮など他方式との比較を交えたご説明をして頂きました。
 
⑤「次世代蓄電池のためのリチウム金属負極」
国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)
エネルギー・環境材料研究センター(GREEN)二次電池材料グループ 主幹研究員 
先進蓄電池研究開発拠点(ABC)先進リチウムチーム チームリーダー
信州大学アクア・リジェネレーション機構 准教授 (是津研究室)  西川慶氏
西川講師からリチウム金属負極の原理、実用例と研究課題から銅電折での事例と比較しながらご講演頂きました。銅電折では析出物のデンドライト(異常成長)した例やセルに磁場を印加したことによる効果など具体的な促進効果をご説明頂きました。リチウム金属では電折リチウムの成長過程を可視化する説明や表面近傍の濃度変化など分析結果を踏まえた考察をご説明頂きました。
 
⑥「ナトリウムイオン電池用正極材料の開発」
早稲田大学 先進理工学部 電気・情報生命工学科 教授 大久保將史氏
大久保講師からナトリウムイオン電池(正極材)の優位性(リチウムとの比較)から取り組みされているJST(GteX)プロジェクトのご説明(解析、材料、フルセルの3グループによるナトリウムイオン電池のプロジェクト)をして頂きました。コインセルによる各特性(充放電サイクル特性、曲線)からNaxMO2の構造変化による容量劣化、ナトリウムイオン電池の安全性など現在取り組まれている研究成果、発熱挙動による課題など開発状況を詳しく講演頂きました。
 
⑦「高度な封じ込めシステム VISVAL Solivalve」
東洋ハイテック株式会社 営業本部  営業部 李紳氏
 
次回のお知らせ
2026年度第3回 電池製造技術分科会 開催予定 
開催日 2027年2月25日(木)  
開催場所/千里ライフサイエンスセンター/大阪千里中央

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます

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