活動報告

電池製造技術分科会 報告

2026年3月5日

  • 講演会の様子
    講演会の様子
  • 倉谷コーディネータより開会の挨拶
    倉谷コーディネータより開会の挨拶
  • 講演① JET 辰巳国昭氏のご講演
    講演① JET 辰巳国昭氏のご講演
  • 講演② BTR 川部佳照氏のご講演
    講演② BTR  川部佳照氏のご講演
  • 講演③ (株)豊田中央研究所 中村浩氏のご講演
    講演③ (株)豊田中央研究所 中村浩氏のご講演
  • 講演④ (株)村田製作所 森野裕介氏のご講演
    講演④ (株)村田製作所 森野裕介氏のご講演
  • 講演⑤ (株)タナベ 冨田夏樹氏のご講演
    講演⑤ (株)タナベ  冨田夏樹氏のご講演
2026年2月5日、本分科会は20年以上前に設立され、自動車や電力、モバイル機器、電池、材料、装置などの電池産業において、交流と連携の場を提供して参りました。我が国では、1990年にはニッケル水素電池を、1992年にはリチウムイオン電池を世界に先駆けて商品化し、情報通信端末のモバイル化から、ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)、水素燃料電池車(FCV)、電力貯蔵用蓄電池などの実用化と普及に貢献してきました。特に近年、EV産業の成長は著しく、世界の新車販売台数に占める電気自動車およびプラグインハイブリッド車の比率は、2020年4.4%、2021年9.3%、2022年15.0%、2023年18.0%、2024年22.0%と上昇を続けています。同時に、様々な電池材料の研究開発 或いは、水系電池を含む次世代二次電池の開発も世界中で加速して進んでいます。
他方、リチウムイオン蓄電池の廃棄・再利用問題が世界規模で浮上しており、経済産業省も2025年3月の「蓄電池産業戦略」で蓄電池のリユース・リサイクル推進を柱に掲げるなど、世界各国でも益々その規制は強まると考えられます。また、蓄電池の高容量化や大型化、普及化に伴い蓄電池由来の事故も多発しています。このような中、安全性評価試験の重要性はもとより、より安全性の高い全固体電池等への転換が進められています。更に、電池製造の省エネルギー化に向けて、従来の湿式製造プロセスから、乾式製造プロセスへの転換も進みつつあり、製造技術も大きな転換期を迎えています。本年の第3回分科会では、硫化物系全固体電池開発、安全性に関する国際標準、中国における蓄電池事情などについてご講演いただきました。また、講演会の後では、交流会を開催しました。今回の2025年度第3回講演会参加者は、161名となりました。
 
①「LIBのリユースを含めた安全性に関する国際標準とJETの取組」 
一般財団法人電気安全環境研究所(JET)顧問(エネルギー環境技術担当) 辰巳国昭氏
辰巳講師からLIBのリユースを含めた安全性に関する国際標準とJETの取組についてご講演頂きました。リユース電池の動向として現状、中古EVの7割強が国外に輸出されており、電池の寿命診断を行い保証をつけることで高付加価値となり、国内還元比率を高める必要性・効果をご講演頂きました。また、ESS(定置用蓄電池)の増加に伴い、新品システムの安全性、リユース電池の安全性に関する国際基準・State of Safety診断の重要取り組みのご講演を頂きました。
 
②「中国におけるリチウム、ナトリウム電池材料及び電池事情」
株式会社深圳市貝特瑞新能源技術研究院(BTR)シニアアドバイザー 東京理科大学 客員教授 博士(理学) 川部佳照 氏
川部講師から中国市場における電池(リチウム、状況をご講演頂きました。中国のEV・電池市場から日本市場と比較して市場規模・先行技術開発状況、技術優位性ついてご講演頂きました。主流となっているLFPの更なる技術力向上、今後も主役となる要因、今後のドライ電極プロセス進展をご説明頂き、量産化が拡大するナトリウムイオン電池の実用化状況についてご講演頂きました。
 
③「電池電極の成膜プロセス革新のためのスラリー、粉体技術」 
株式会社豊田中央研究所 理事・工学博士 スラリー研究領域リーダ 中村 浩 氏
中村講師から正極・負極の各スラリープロセス(ペースト化、塗工)における具体例、課題と対応策、革新技術の実現性についてご講演頂きました。粉体・スラリーを扱うプロセスである複合化、分散/凝集、乾燥、成膜技術と評価・解析技術のご説明を行い、レオロジー(各流動性指数に対するせん断速度と応力の関係性)の解析手法、重要性、制御手法などをご講演頂きました。
 
④「硫化物全固体電池における粉体表面被覆技術と電池性能」
株式会社村田製作所 技術・事業開発本部 新規技術センター 固体電池技術開発部 博士(工学) シニアリサーチャー 森野裕介 氏
森野講師から同社の硫黄物系全固体電池技術の取り組みについてご講演頂きました。正極活物質の界面で生じる副反応に対応するnm単位の薄層・均一被覆処理技術の重要性と電池特性への影響についてご説明頂き、更なる電解質物質となる塩化物系ハロゲン化物固体電解質への着目と課題・評価についてもご講演頂きました。
 
⑤「電池材料向けロータリーキルンのご紹介」 
株式会社 タナベ 東京本部エネルギー事業推進グループ 冨田夏樹 氏
今回の世話人を務めたタナベの冨田氏から同社の二次電池材料用ロータリーキルンの紹介・PRを発表がありました。

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます
 
2026年度第1回 電池製造技術分科会 開催予定 
開催日 2026年6月25日(木)  
開催場所/堀場製作所 琵琶湖工場(大津)

PAGE TOP