活動報告
電池製造技術分科会 報告
2024年10月25日
-
妹尾コーディネータより開会挨拶
-
①パナソニックホールディングス(株) 福岡氏のご講演
-
②ダイキン工業(株) 寺田氏のご講演
-
③住友ゴム工業(株) 久保氏のご講演
-
④産業技術総合研究所 関西センター 橘田氏のご講演
-
⑤ホソカワミクロン(株) 笹邉氏のご講演
-
講演の様子
講演①「SOLiD-EV プロジェクトにおける全固体 LIB の共通基盤技術開発」
パナソニックホールディングス株式会社 (元 技術研究組合リチウムイオン電池材料評価センター(LIBTEC) 委託事業部) 福岡 歩氏
福岡講師から LIBTEC のご紹介と全固体と液系 LIB の比較、SOLID-EV プロジェクトの取組み状況についてご講演頂きました。 実証セルによる評価(充電 rate 特性など)から標準電池modelの開発、技術課題をご説明頂き、正極コート(LiNbO3)の影響・評価の実験結果(NEDO 業務委託成果報告から)についてご講演頂きました。
講演② 「リチウムイオン電池向けドライプロセスの取り組みについて」
ダイキン工業株式会社 化学事業部 商品開発部 電池材料チームチームリーダー 主任技師 寺田純平氏
寺田講師から同社の化学事業部(フッ素化学)の取り組みから始まった電池材料への取組みをご講演頂きました。液系、全固体で適用される正極用バインダー(ドライ process)のご説明頂きました。特に溶媒を用いないドライ process は wet process に比べて process の簡略化(設備投資、ランニングコスト削減)につながり、導入メリットにつながるご説明して頂きました。また、フッ素系樹脂の最高性能を誇り幅広く需要がある耐酸化性に優れた PTFE 特性のご説明頂き、PTFE バインダーを用いた電極特性評価についてご講演頂きました。
講演③「硫黄変性アクリル樹脂「S-PMMA」の開発および電池特性向上の取り組みについて」
住友ゴム工業株式会社 研究開発本部 研究企画部 課長 久保達也氏
久保講師から同社の会社概要をご説明頂き、硫黄系活物質(S-PMMA)の開発取組みについてご講演頂きました。リチウム硫黄電池はエネルギー密度、材料調達面(資源量)でメリットがあり、次世代蓄電池に適していて現在試作評価中で並行して分析・解析評価技術も開発中で材料開発の促進進めているご説明をして頂きました。
講演④「スピネル型ナトリウムチタン酸化物の開発」
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 関西センター エネルギー・環境領域 電池技術研究部門 ナノ材料科学研究グループ 主任研究員 橘田晃宜氏
橘田講師から Na イオン電池の開発について、Li と Na 資源の比較から Li 依存低減の為に Na-ion 電池の開発必要性をご説明頂きました。Na は水と激しく反応する為、負極材に炭素系(ハードカーボン)の採用には最新の管理が必要になるため、実用材料として Ti 酸化物(スピネル型 LiTi 酸化物: Li4Ti5O12)を用いた負極材が適している(高出力、長寿命、燃えない、耐過電流)旨のご説明、NTO 合成の課題についてもご説明頂きました。
講演⑤ 「ホソカワミクロンの測定技術の紹介」
ホソカワミクロン株式会社 粉体工学研究所 副所長 笹邉修司氏
今回の世話人を務めたホソカワミクロン/笹邉氏から同社の粉体プロセスにおける測定機器(特性評価、粒子分析測定、濡れ性特性、湿式・乾式ふるい分け)の紹介・PR の発表がありました。
次回分科会のお知らせ:開催日 2025年2月6日(水) 開催場所/名古屋プライムセントラルタワー
以上
本分科会の開催案内はこちらよりご確認いただけます。