活動報告
電池製造技術分科会 報告
2024年6月26日
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講演会の様子
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妹尾コーディネータより開会の挨拶
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講演① 出光興産株式会社 草場様のご講演
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講演② QuantumScape Japan 合同会社 武内様のご講演
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講演③ JFEケミカル株式会社 古谷氏のご講演
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講演④ 東京都立大学都市環境学部 金村名誉教授のご講演
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講演⑤ 株式会社ダルトン 岩崎様のご講演
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境名誉コーディネータより閉会の挨拶
世界的に蓄電池や電池材料の大幅な増産が進められた結果、電池材料に用いられる稀少資源の不足を招いており、電池のリサイクル技術の開発や希少資源に依存しない次世代電池の開発が活発になっています。また、電池材料及び電池製造プロセス全体において、二酸化炭素排出量の大幅な低減が求められており、ドライプロセスなど製造技術の変革も進められています。
第1回分科会では、固体電解質の量産化や固体電池、ハードカーボン負極材料、次世代電池などについてご講演いただきました、講演会の後は、交流会(名刺交換会など)を開催しました。今回の講演会参加者は、182名となりました。
【講演内容】
①「全固体電池実現のキーマテリアル 固体電解質の量産化に向けて」
出光興産株式会社 先進マテリアルカンパニー リチウム電池材料部 次長 草場敏彰 氏
草場講師から同社の硫化物全固体電池の特徴(エネ密、温度、出力など)と取り組み状況についてご説明頂きました。同社の硫化物LIBは、同社の石油精製から得られる硫黄成分を利用して製作され、BEVへの適合が高い(充電性能、加工性)説明を受けました。今後のスケールアップ実証→量産技術開発へのscheduleをご説明頂きました。
②「Lithium-Free Lithium-Metal Anode Batteries at QuantumScape」
QuantumScape Japan 合同会社 マネージャー 武内良介 氏
武内講師から米国スタートアップ企業である同社の全固体電池取り組みについてご説明頂きました。セパレータに特徴があり、リチウムイオンが負極側に堆積されるので、負極材レスの構造となっている特徴をテストデータとともにご説明頂きました。
③「二次電池負極材としての石炭系ハードカーボンの可能性」
JFEケミカル株式会社 ケミカル研究所 電池材料開発センター 主任研究員 古谷アトム 氏
古谷講師から同社JFEグループの電池材料の取り組み概要説明、製造拠点、開発品目についてご説明頂き、同社の石油系負極用黒鉛材料(ピッチ系ハードカーボン)についてご講演頂きました。通常の黒鉛材料とハードカーボンとの特性比較、各生産プロセスのご説明をして頂きました。
④「リチウムイオン電池および次世代電池の今後と展望」
東京都立大学都市環境学部 名誉教授 金村聖志 氏
都立大学・教授 金村講師からLIBの現状としてCO2削減、性能面、電池設計、生産面、電池特性比較などの発表があり、現状のLIBと次世代電池の比較、今後の展望を発表して頂きました。
⑤「スパルタンミキサーを用いた負極粉末成分の事前乾式混合が電池製造へ与える影響」
株式会社ダルトン 粉体機械事業部 開発・技術統括部 岩崎祥司 氏
今回の世話人を務めたダルトン/岩崎氏から同社の商品「スパルタンミキサー」による負極材乾式混合が電池材料に与える影響について特性dataからPRを兼ねて発表がありました。
次回の分科会は、2024年10月16日(水)、千里ライフサイエンスセンターでの開催を予定しています。
以上
本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます。