活動報告

電池製造技術分科会 報告

2023年6月27日

  • 分科会幹事企業のパネル展示の様子
    分科会幹事企業のパネル展示の様子
  • 協会パネル展示
    協会パネル展示
  • 電池製造技術分科会 境コーディネータより挨拶
    電池製造技術分科会 境コーディネータより挨拶
  • 株式会社エンビジョン AESC グループ様よりご講演
    株式会社エンビジョン AESC グループ様よりご講演
  • トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社様よりご講演
    トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社様よりご講演
  • 日本ガイシ株式会社様よりご講演
    日本ガイシ株式会社様よりご講演
  • 株式会社VOLTA様よりご講演
    株式会社VOLTA様よりご講演
  • 講演会の様子
    講演会の様子

本分科会は、25年前に電池産業における粉体技術の向上を図る目的で設立されて以来、自動車や電力、携帯機器、電池、材料、装置などの産業界及び研究機関を横断して、交流と連携の場を提供して参りました。我が国は、1990年にはニッケル水素電池、そして1992年にはリチウムイオン電池と、軽量でコンパクトな新型二次電池の商品化に成功して、携帯電話やノート型パソコンなど情報通信産業の発展に寄与するともに、ハイブリッド自動車や電気自動車(EV)、水素燃料電池車(FCV)などクリーン自動車の実用化にも世界に先駆けて取り組んできてます。やっと最近、二酸化炭素の排出量を2050年までにゼロにすべく、風力や太陽光など再生可能エネルギーの導入が急速に進み、これら負荷変動の大きなエネルギーを大型蓄電池やEVに蓄電することや、水素に変換して燃料電池で利用することなどが必須となっています。2022年には、世界で約700万台のEVが販売されましたが、2030年にはその5倍の3500万台が生産されると予想され、世界的に蓄電池や電池材料の大幅な増産が進められています。ただ、膨大な量の電池需要は、電池材料に用いられる稀少資源の不足を招いており、電池のリサイクル技術が重要となっています。また、電池材料や電池の製造プロセスにおいても、二酸化炭素排出量の低減と公開が求められてます。今後、二酸化炭素の排出の少ない製造プロセスの開発やリサイクルしやすい電池の開発、稀少資源を使わない次世代電池の開発など、新しい競争軸も現れ、電池産業において大きなチャンスとなっています。
 
2023年6月2日、本年の第1回分科会として、EV用電池の開発状況や、メガソーラー用大型蓄電システムの状況、電力貯蔵用蓄電池の開発状況、電池のリサイクルの状況などのご講演を頂きました。
今回は、参加者への方々へのPRとして幹事企業のパネル展示、日本粉体工業技術協会のPRパネルの展示を行いました。また、講演会後には、いつもの交流会と名刺交換会を開催しました。今回の参加者は、170名となりました。
 
●講演内容
①「EV電池の開発状況と今後の展望」 株式会社エンビジョン AESC グループ 最高技術責任者 兼)副社長執行役員 明石寛之様
明石講師からグローバル環境の変化による同社の取り組み、LiB技術のロードマップ、次世代LiBの課題についてご講演頂きました。また、持続的な取り組みとしてLIBリサイクルの必要性、今後のリサイクル取り組みについてご講演頂きました。
 
②「メガソーラーと大型蓄電システム」 トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社 シニアディレクター 淵上祥児様
渕上講師からトリナグループの紹介、太陽電池セルのグローバル展開、太陽光セルの変換効率と出力の変遷についてご説明頂きました。また、太陽光セルと蓄電池の組み合わせによる展開は不可欠なので、蓄電池事業へ注力した取組みについて発表頂きました。
 
③「CN&DSに向けたNGKでの蓄電池の取り組み」
日本ガイシ株式会社 NV 推進本部 ビジネスクリエーションマーケティング 専門部長 鬼頭賢信氏様
鬼頭講師から同社の蓄電池の開発・事業化実績についてのご説明を頂き、同社の蓄電池(EnerCera、NAS、ZNB/開発中)の各製品発表を行い、実施事例をふまえた安全性・出力安定化に特徴ある技術である主旨の発表がありました。
 
④「LIBリサイクルの現状と今後の取り組み」株式会社VOLTA 営業課 主任 菊田大樹様
菊田講師から同社の親会社であるエンビプロホールディングスのグループ概要、同社のLiBリサイクルの説明がありました。LiBリサイクルの取り組みでは、対象原材料、種類別原料の有価性、リサイクルプロセスのご説明をしていただき、同社のリサイクル技術の特徴についてご発表頂きました。
 
⑤「堀場の電池分析ソリューション~車載バッテリーの解体分析事例~」
株式会社堀場製作所 経営戦略本部 科学・半導体事業戦略室 マネジャー 廣瀬潤様
堀場製作所/廣瀬様から同社が手掛ける電池材料から車両トータル計測技術のPR紹介を行っていただきました。現状までの実施事例、LiBパックの分解事例など同社が持つ計測技術の紹介をおこないました。
 

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます。

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