活動報告

造粒分科会 報告

2024年3月13日

  • 中央大学講演風景
    中央大学講演風景
  • 講演① 仲村先生 講演
    講演① 仲村先生 講演
  • 講演② 中田先生 講演
    講演② 中田先生 講演
  • 講演③ 宮原先生 講演
    講演③ 宮原先生 講演
  • 講演④ 岩崎先生 講演
    講演④ 岩崎先生 講演
  • 講演⑤ 浅野先生 講演
    講演⑤ 浅野先生 講演
  • 講演⑥ 山田先生 講演
    講演⑥ 山田先生 講演
2023年3月1日、「SDGs 脱炭素に関わる造粒技術」というテーマで、技術、ノウハウ、実例等について、技術討論会を実施しました。今回は、全固体電池、球状太陽電池、蓄熱材、指定混合肥料、木質ペレットと多様な業界における造粒技術をご紹介いただきました。3年ぶりに懇親会(意見交換会)を実施し、異業種の講師の先生と参加者同士の交流を深めることができました。以下に報告いたします。
 
講演内容
講演1:「乾式複合化技術を用いた全固体電池の高性能化」
講師:大阪公立大学 大学院工学研究科 物質化学生命系専攻 化学工学分野 仲村 英也 氏
次世代電池として注目されている全固体電池の電極材料を加工・高機能化した事例として、同じ配合原料をを用いた全固体電池において活物質をただ単に混ぜるのと比較し活物質の回りに固体電解質を乾式で複合化すると電池性能が向上した事例をご紹介していただいた。
 
講演2:「球状シリコン結晶の製造方法と球状太陽電池について」
講師:スフェラーパワー株式会社 創業者・代表取締役会長 中田 仗祐 氏
自然エネルギーとして多く使用されている太陽電池の受光部を球体にすることで光の当たる角度による発電量低下を防ぐとともに、裏面や側面から当たる反射光も有効に利用できる。また、球状太陽電池を透明板に隙間を開けて配置することでシースルー性も確保できるため、窓やライト発行部などにも設置が可能な太陽電池についてご紹介いただいた。
 
講演3:「未利用低温排熱の有効活用を可能とする粘土系吸着剤とその造粒技術」
講師:国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地圏資源環境研究部門 
   地圏微生物研究グループ 宮原 英隆 氏
再利用が難しい100℃以下の排熱を、粘度系吸着剤「ハスクレイ」に蓄熱し再利用する方法についてについて説明いただいた。空気中の水蒸気を吸着するときの吸着熱を利用するが、熱を運搬するために適した形状や硬度の造粒に苦労した点をご紹介いただいた。
 
講演4:「造粒蓄熱材の紹介」
講師:大阪ガスケミカル株式会社 活性炭事業部 グローバル R&Dイノベーション
  センターテクニカルイノベーションチーム チームマネージャー 岩﨑  邦寿 氏
活性炭吸着塔の起動停止時やキャニスターにおいて発生する部分発熱や結露を防止できる蓄熱材の製造において、難しかったパラフィンが液化する問題をパラフィンに樹脂コート。樹脂コートを破壊しない造粒方法など苦労をした点をご紹介いただいた。
 
講演5:「堆肥等国内資源活用に対応した粒状加工」
朝日アグリア株式会社 肥料開発担当 浅野 智孝 氏
これまで海外に依存していた肥料原料の価格高騰などの問題を解決するために畜産廃棄物を有効利用した指定混合肥料について、法律の改定や高齢化した農家の手間などの多方面の観点から実情と対応策を踏まえた説明と共に、堆肥製造の難しさなどをご紹介いただいた。
 
講演6:「SDGsに貢献する木質ペレット」
講師:北海道立総合研究機構 林産試験場 利用部バイオマスG 専門研究員 山田 敦 氏
SDGsに多くかかわっている林業において出てくる間伐材を利用した木質ペレットの実情や、木質ペレットを製造するときに適した造粒機の説明をしていただいた。また、木質ペレットの使用状況、他の燃料との価格差、規格などを分かりやすくご紹介いただいた。
 

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます。

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