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第2回環境エネルギー・流動化分科会

2014年7月17日

  • 稚内バイオエネルギー集合
    稚内バイオエネルギー集合
  • 稚内メガソーラー
    稚内メガソーラー
  • 稚内公園風力燃料電池
    稚内公園風力燃料電池
  • 北星学園にて堀尾先生講演
    北星学園にて堀尾先生講演
  • 稚内ホテルめぐま前集合
    稚内ホテルめぐま前集合

日時:平成26年7月10日~7月11日
場所: 稚内市バイオマスエネルギーセンターほか
出席者:12名(会員9名、学生2名、会員外1名

第 61回環境エネルギー・流動化分科会は、堀尾先生のご推薦で、稚内市の再生可能エネルギーを俯瞰する見学会として実施した。東京23区より広い市域に 3.7万人が居住する稚内市は、再生可能エネルギーへの取り組みを強化しており、当日も多くの見学が行われているとのことであった。台風の挙動が心配され たものの無事予定通り開催された。特に稚内市環境エネルギー課佐伯課長と市川主査にあっては、バスの手配や見学のアレンジと同行・講演・意見交換会への参 加など、大変なご尽力をいただいた。感謝したい。

1.稚内公園風力発電施設
稚内市はたいへん風況が優れており、多くの風力発電所 が立地している。現在の全発電出力は市内の消費電力の80%以上をまかなうことができるほどである。稚内公園の風車は小型ながら市の持ち物として施設への 電力供給をしている。燃料電池も保有しており(現在は休止中)足湯の運用も行っている。
2.バイオエネルギーセンター
多くの北海道内の自 治体と同様、稚内市はごみ焼却施設を保有していない(直接埋め立て)が、埋め立て処分量削減と再生可能エネルギー発電のため、生ごみのメタン発酵を取り入 れた。分別収集した生ごみなどを原料に、バイオマス発電を行っている。稼動したばかりの新しい施設である。
3.稚内北星学園大学
単科大学で学生数も少ないが、地域密着の大学として、夜間の社会人コースもある立派な施設を保有した大学である。大学の紹介のあと、堀尾先生に、再生可能エネルギーの腑損量に応じた北海道への産業と人口の移転を進めるべき!という趣旨の講演をしていただいた。
4.意見交換会
市内にて、稚内市環境エネルギー課佐伯課長、市川主査の臨席も賜り開催した。
5.メガソーラー施設
NEDO の実証試験を稚内市が無償譲渡を受けたもので、出力5,000kWを誇る大規模な太陽光発電施設である。最初に佐伯課長から稚内市の再生可能エネルギーへ の取り組みに関する講演をいただき、その後現場を見学した。実証試験当時は日照、雪、風などの影響を試験しており、それらの経緯が良くわかった。意外なこ とに残雪がある4月の発電量が反射の影響で多いことや梅雨がないことで、全国平均とさほど変わらない発電量とのこと。大容量のNaS電池も装備しており、 近隣公園の夜間照明をまかなっている。現在毎年1億円の売電収入を市にもたらしている。
6.「ホテルめぐま」バイオマスボイラ
市外からや や離れた空港に近い観光ホテルである「ホテルめぐま」は、燃料高騰に対応し、建設廃材を利用したバイオマスボイラを導入。館内の給湯や暖房に利用し、年間 数百万円の経費削減をしている。補助金も得ていることもあり、5年で回収可能とのこと。多くのバイオマス利用施設が、環境保護を前面に出しているが、実態 はなかなか苦しい運用であることがほとんどである。しかしこのホテルは、立地・施設として給湯暖房需要が多いことがうまくマッチしており、社長自らメンテ ナンスをこなすこともあいまって、たいへん上手に運用されている事例として注目される。

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