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環境エネルギー・流動化分科会 報告

2025年11月12日

  • 集合写真
    集合写真
  • 施設案内①
    施設案内①
  • 施設案内②
    施設案内②
  • 成瀬先生ご講演
    成瀬先生ご講演
2025年10月、今年度第2回目の分科会として、最新の一般廃棄物処理施設の見学会ならびに本分科会のコーディネータである名古屋大学成瀬教授による講演会を開催しました。以下に概要を報告いたします。
 
やまとecoクリーンセンターは、2025年5月に運営事業をスタートした最新の一般廃棄物処理施設である。JFEエンジニアリング(株)が設計・施工と25年間にわたる運営事業をDBO方式により受託した施設で、地域の一般廃棄物処理事業の効率化、環境負荷の低減などの観点から、天理市をはじめとする10市町村の一般廃棄物を広域処理している。
この施設は、1日あたり284トン(142トン/日×2系列、ストーカ方式焼却炉)のごみを処理する能力を有し、焼却廃熱から6MPa、450℃の蒸気を得ることができる超高温高圧ボイラを採用し、国内の一般廃棄物処理施設としては最高レベルの発電効率25%を実現した施設である。最新の高温空気燃焼制御技術を導入し、AI利用の高度自動運転による運転員負荷を大幅削減するとともに、プラントの遠隔運転監視・操業支援も導入した施設運営がなされているとのことであった。
 
廃棄物処理施設には、余熱を利用した温浴施設やフィットネスジムが併設され、地域の方はもとより誰でも無料で利用できるとのことで、1日あたり500人ほどが訪れるとの説明があった。また、環境学習施設では、10市町村の四季折々十二カ月の風光明媚な景観を視聴できるミニシアター、ごみクレーンの操作体験ができるクレーン・シミュレータやベビーサロン、キッズサロンなどが併設され、子供から大人まで楽しむことができる工夫がなされていた。見学当日も、一般車が尽きることなく来場されており、地域に喜ばれる施設として運営されている様子を垣間見ることができた。
 
クリーンセンターの見学後には、施設の大会議室において、当分科会のコーディネータである名古屋大学成瀬先生より「使える熱力学」と題してご講演いただいた。昨今、脱炭素に資するシステムや装置が様々な形で提案されているが、それらを正しく理解するためには熱力学の知識が大いに活用できる。ご講演を通じて、システム設計の判断基準として熱力学が有用であること、水モデルを使うと熱やエネルギーレベルの理解が進むことを教えていただき、参加者全員が熱心に耳を傾けていた。
 
見学会終了後には、会場を奈良市に移し、技術懇談会を開催した。最新の焼却技術やご講演に対する活発な意見交換が行われ、参加者各位にとって良い刺激が得られる貴重な機会となった。
 
本見学会にご協力いただいたJFEエンジニアリング(株)の皆様、ご講演頂いた成瀬先生ならびにご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます

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