活動報告
環境エネルギー・流動化分科会 報告
2024年12月13日
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①開会あいさつ_成瀬先生
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②見学風景
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③講演会_PEO笹内氏
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④講演会風景
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⑤閉会あいさつ_幡野先生
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⑥集合写真
高砂熱学イノベーションセンターは、地球環境を守り脱炭素社会の実現に貢献することを基本方針とし、今年で創立101年目を迎えた高砂熱学工業(株)の研究開発拠点である。2020年に竣工した同センターは、「地球環境負荷低減と知的生産性向上を両立したサスティナブル建築」をコンセプトとし、太陽光発電(200kW)、木質バイオマスガス化発電設備(Volter(フィンランド)製40kW×2+熱100kW)、地下水熱(冷熱)の空調利用、そしてTESLA製Liイオン電池とNGK製NAS電池の2種類の蓄電池を組み合わせて最適制御することによって、都市近郊に在りながらもカーボンニュートラルを実現している施設である。敷地全体でZEB Ready、オフィス棟ではZEBを達成しており、CO2を吸収する藻類バイオマスの培養や、エネルギー作物(エリアンサス)の栽培も行われている。エリアンサスは乾燥ペレット化され、バイオマスボイラの燃料の一部として活用される。
高砂熱学は民間月面探査計画HAKUTO-Rに参画しており、月面に存在する水分からO2及びH2を生成するための水電解装置を間近で見学する機会を得た。また、オフィス棟では個別デスク空調や放射空調、ABW(Activity Based Working)等の導入で、快適な執務環境の実証が行われており、実際に執務されている様子も見学させていただいた。
各研究設備の見学後には、半オープンスペースの大会議室において、PEO技術士事務所・笹内代表取締役より「普及著しい50kW 級小型バイオマスガス化発電装置について」と題してご講演いただいた。Volterに代表される海外製小型木質CHP(熱電併給)装置各種の特長や国内利用における課題等について、参加者全員が熱心に耳を傾けていた。
見学会終了後には、会場を秋葉原に移し、技術懇談会を開催した。高砂熱学殿の研究開発環境に対する羨望の声や、月面探査へのチャレンジに対して感銘を受けたとの意見など、活発な意見交換が行われ、参加者各位にとって良い刺激が得られる貴重な機会となった。
本見学会にご協力いただきました高砂熱学工業(株)の皆様、ならびにご参加いただきました皆様に心より感謝申し上げます。
以上
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