活動報告
環境エネルギー・流動化分科会 報告
2023年7月21日
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可燃ごみ中継センター 概要説明風景
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可燃ごみ中継センター 田井所長
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可燃ごみ中継センター 受入ホッパ
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可燃ごみセンター コンパクタ~コンテナ前で集合写真
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エコクリーンピアはりま 概要説明風景
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エコクリーンピアはりま 神鋼環境ソリューション・玉井次長
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エコクリーンピアはりま 見学風景
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エコクリーンピアはりま 実物大回転ストーカ炉模型
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エコクリーンピアはりま 見学者用3Dモデル
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エコクリーンピアはりま 集合写真
最初の見学先「播磨町可燃ごみ中継センター」は構成自治体の一つである播磨町の可燃ごみを貯留し、詰替・圧縮する設備である。広域化に伴って播磨町の可燃ごみを約20km離れた高砂市の新焼却施設まで運ぶ必要が生じたため、効率的・衛生的な搬送と地元住民の持込ごみへの対応を目的として播磨町の旧焼却設備敷地内に中継センターが新設された。町内から2tパッカー車で集められた可燃ごみは、積替・圧縮設備(コンパクタ)で圧縮されながら、搬出車両の密閉コンテナに積み替えられ、新焼却施設「エコクリーンピアはりま」まで衛生的、効率的に搬送される。
当日は会議室で概要をご説明いただいたあと、現地でコンパクタ、コンテナ移動装置の稼働状況等を見学した。大型のコンテナ(ごみ積載量:7t)がコンパクタに接続する様子がメカ好きの見学者の目を引いていた。今後ごみの広域化処理が進むとごみ中継センターの役割がより重要になると感じた。
次に訪問した「エコクリーンピアはりま」は2市2町の可燃ごみ、不燃・粗大ごみを処理する最新の設備である。可燃ごみ処理施設は、施設規模425t/日(143t/日×3炉)の回転式ストーカ炉と後燃焼ストーカ、二次燃焼室、12,000kW蒸気タービン発電機(4MPa×400℃)、バグフィルタ、触媒反応塔等で構成されている。
真新しく広い会議室で事業概要と焼却設備の説明をいただいた後、施設内を見学した。今回見学の目玉である回転式ストーカ炉は、円筒形に配置されたボイラ水管の間に空気孔が設けられたフィンが設置され、炉壁面全体が火格子となっている。炉外にある駆動装置によって回転(約1~2回転/Hr)し、炉内焼却対象物の三次元的な撹拌と閉空間における火炎渦により高い燃焼性能を有するほか,独自の水冷式火格子構造により耐久性が極めて高い(20年稼働後も水管の減肉はほとんどない)という特長を有している。また燃焼室出口に設置され、応答性に優れたレーザー式O2計による制御によって安定した低空気比運転(空気比1.2以下)が実現されている。
施設内は最近のごみ処理工場のご多分に漏れず見学者対応が充実しており、小学生から同業者まで楽しめる工夫が満載であった。特に各設備の3Dモデルは見学者が自由に操作できるとあって、操作パネルの前には長蛇の列ができるほど盛況であった。
両施設見学会の後には、全員参加の技術懇談会を開催した。活発な意見交換が行われるとともに、普段見学する機会の少ない中継施設に対する新鮮な感想や、従来の焼却炉やボイラの常識を超えた回転式ストーカ炉に対する驚嘆の声を共有することができ、満足度の高い見学会となった。
本見学にご対応頂いた各施設の方々、並びにご参加頂いた皆様に御礼申し上げます。
(今回の見学会は神鋼環境ソリューション細田副代表幹事にご尽力頂きました。)
以上
本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます。