活動報告

晶析分科会 報告

2025年8月8日

  • 三菱ケミカル株式会社 加藤様のご講演
    三菱ケミカル株式会社 加藤様のご講演
  • 山口大学大学院 貝出先生のご講演
    山口大学大学院 貝出先生のご講演
  • 参加者全体の集合写真
    参加者全体の集合写真
2025年7月25日、三菱ケミカル株式会社 広島事業所において、「サステナブル技術の社会実装に向けて」をテーマとした講演会、及び工場見学会を企画しました。以下に報告いたします。
 
講演1
「三菱ケミカルMMA事業のサステナブル化への取り組み」
三菱ケミカル株式会社 MMA/PMMAグローバルビジネス本部 MMA技術部 モノマー・触媒研究室
MMAグループ 主席研究員(高度専門職) 加藤裕樹 氏
菱ケミカルでは、MMAモノマー製造プロセスの新エチレン法、アセトンシアンヒドリン法、C4直接酸化法の主要3製法をすべて所有しており、その中のC4直接酸化法の前段酸化および後段酸化に用いる触媒について、高選択性および高収率を達成するための技術について説明いただいた。また、植物性由来原料の適用やCO2回収・貯留に向けた取組などサステナブル化についても紹介いただいた。
 
講演2
「レオロジー&モルフォロジー手法を用いた複雑流体の特性評価と製品開発へのアプローチ」
山口大学大学院 創成科学研究科 工学系学域 准教授 貝出 絢 氏
貝出先生は、もともと三菱レイヨン(現三菱ケミカル)の出身でもあり、会社時代に行われていたオイル増粘・ゲル化剤の開発をはじめシリカゾルのゲル転移挙動、MR流体の開発、バイオディーゼル燃料、配管低抵抗流体など様々な事例について、製品開発へのアプローチについて紹介いただいた。
 
見学会
見学会では実際のMMAモノマー製造プラントにて、脱水、前段酸化、後段酸化、エステル化を経て製品モノマーを製造する工程を見学できた。広島事業所では、保安・防災、環境保全、地域との共生の活動も積極的に取り組まれている。使用する電力すべてを自家発電で賄っており、拠点がある大竹市(人口:25,000人)が使用する約2倍の電力を石炭火力で自家発電しているそうで、MMA原料を植物性由来のものに転換していくと共に、使用する電力を再生可能エネルギーに変更していくことも重要との説明があった。
 
まとめ
真夏の暑い中、たくさんの方に参加していただいた。MMAモノマー製造プラントを歩いて回るにはもう少し季節を考えた方が良かったと感じた。今後も参加者にとって有意義な分科会活動となるよう、企画していく。
 

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます

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