活動報告

晶析分科会 報告

2025年3月26日

  • 産業技術総合研究所 増田様のご講演
    産業技術総合研究所 増田様のご講演
  • 触媒化学融合研究センター 佐藤様よりご説明
    触媒化学融合研究センター 佐藤様よりご説明
2025年3月14日、第3回分科会として、基礎化学品および機能性化学品の新規製造法を研究する産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センターにおいて講演会および見学会を開催いたしました。以下に報告いたします。
 
講演1 有機合成化学を主軸とした連続生産技術の開発と産総研の人材育成について
(国研)産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター フロー・デジタル駆動化学チーム 主任研究員 増田光一郎 氏
産業技術総合研究所 MPIプラットフォームでは、ベンチスケールでの生産が可能なフロー合成装置や有機合成反応の後段連続ICM(Integrated Continuous Manufacturing)モジュールを導入し、機能性化学品生産プロセスの連続化技術の研究開発を推進している。講演ではこれら装置の機能に関する紹介と、産総研での研究開発について詳細に解説いただいた。また連続生産技術の普及を目的としたトレーニングプログラムなどの活動も行っており、あわせて紹介いただいた。
 
講演2 iFactoryが創る医薬品全自動連続生産のリアルと未来構想 
㈱iFactory 事業開発本部 事業開発センター センター長 鶴本穣治 氏
講演では、革新的な自動連続生産設備iFactoryの開発や3品目の実証試験、その成功の鍵となった連続晶析について解説いただいた。またiFactory社は商用化に向けた開発のみならず、遠隔地からのリモートによる現地無人運転、製剤工程との連結等の機能を加え、社会課題の解としての在り方を追求しており、その現状と未来構想についても紹介いただいた。
 
見学会
最初に触媒化学融合研究センター 佐藤 副研究センター長様より産総研および触媒化学融合研究センターの概要を説明いただき、その後ICMモジュールの見学を行った。抽出、濃縮・溶媒置換、晶析、ろ過、乾燥、分注の各操作が連続で行え、作業者への溶媒、粉塵の暴露もないモジュールとなっており、参加者全員 興味深く説明を聞くとともに質問も絶えることがなかった。
 
まとめ
見学したICMモジュールは、1m3のユニットに各機能を持たせ、繋げることで連続生産を可能にしたものであり、粉体として100g/hの生産能力を持っています。1.2m立方の標準サイズや240kg/dayの量産機の他、1kg/hの中型機も今後準備していくとのことで、様々な分野でこういった連続生産が主流となっていくのではと感じました。今後も参加者にとって有意義な分科会活動となるよう、企画していきます。
 

以上

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