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微粒子ナノテクノロジー分科会 報告

2016年10月25日

  • 集合写真(エコラボにて)
    集合写真(エコラボにて)
  • 松山様ご講演
    松山様ご講演
  • 花田様ご講演
    花田様ご講演
  • 聴講風景
    聴講風景
平成28年9月26日、花王株式会社 和歌山研究所にて、「界面の制御・設計とマイクロリアクターへの応用」をテーマに以下3件の講演および花王株式会社のエコラボミュージアムと工場見学を開催しました。

1) 「マイクロフローによる異相系流体の厳密操作」
京都大学 教授 前 一廣 氏
マイクロリアクターを用いることによる利点をスケール効果で説明した上で、ナノ粒子の製造や液々、気液操作について紹介された。粒子製造では、マイクロ化により迅速混合が可能になるため、均一に過飽和度を制御でき粒度分布幅の狭い粒子が得られること、コアシェル化する場合にもシェルを均一生成できるために滑らかなシェルを形成できることが示された。また、マイクロスケールでの気液スラグ流によるCO2の吸収/分離や熱交換器などへの応用例も示された。

2) 「迅速混合場を利用した高効率微細乳化技術」
花王株式会社 加工・プロセス開発研究所 主席研究員 松山 一雄 氏
自社開発のマイクロミキサーでのミリ秒混合による乳化操作について紹介された。同一積算投入エネルギーで比較するとマイクロミキサーを用いた方がホモミキサーよりも乳化粒径が微細化できることや、界面活性剤を水相、油相のどちらに溶解させるかによっても乳化粒径が異なることが示された。また、マイクロミキサーでは少量の界面活性剤でも微細化できることを示され、これらの現象を支配している油水接触直後の極短時間に起こっているメカニズムの仮説も示された。

3) 「微粒子の表面修飾による液中分散性制御法のコロイドプローブAFM法による解析」
花王株式会社 解析科学研究所 花田 洋子 氏
油中での微粒子の分散性の制御についてコロイドプローブAFM法を用いて解析を紹介された。油中に酸化チタン(親水性)を分散したものは低分子表面処理剤の均一吸着が有効であること、トナー樹脂(疎水性)を分散したものは高分子分散剤でも吸着部の分子量が小さいものが有効であることを示された。

4) 「花王のご紹介」
花王株式会社の概要及び環境保全・エコへの取り組みについて紹介された。
花王株式会社 解析科学研究所 所長 川口 高広 氏

以上
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