活動報告
合同分科会 報告(湿式プロセス分科会)
2025年6月11日
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法政大学 森先生のご講演
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筑波大学 小林先生のご講演
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佐竹マルチミクス株式会社 吾郷様のご講演
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セミナーの様子
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セミナー参加者集合写真
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懇親会の様子
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懇親会の様子
【セミナープログラム】
①佐竹マルチミクス株式会社様の工場見学
会社紹介の後、4班に分かれて見学しました。工場の製造現場及び、攪拌装置や分級装置の実験設備等の各所にて説明して頂き、都度質問にもご対応して頂きました。
②講演1:直流電場による水中微粒子の沈降促進に関する研究
法政大学 生物化学部環境応用化学科 教授 森 隆昌 様
現在、行われているシックナーによる沈降分離では、凝集剤(無機凝集剤、有機凝集剤)を使用し行われている場合があり、この凝集剤により、pHが規定値外になることや、有害成分が生成されることで、廃液処理プロセスが必要になることから、凝集剤を使用としない固液分離の必要性があるとのことでした。そこで、直流電場を利用し沈降濃縮を促進させて濃縮をさせることで、ケミカルフリーの凝集技術の開発し、資源・水のリサイクルの促進につながるとのことでした。実験より、水系スラリーにおいては、直流電場印加時にみられる界面沈降槽度の増大には、帯電粒子の電気泳動による無粒子層形成、並びに密度滞留による清澄層の形成が寄与すること、多層傾斜板電極の電極配置が水系スラリーを連続的に濃縮分離することができると解説を頂きました。
③講演2:コロイド粒子分散系の特性とデータ電位
筑波大学 生物環境系 准教授 小林 幹佳 様
稲作での水田の水漏れを抑えるのに行う代かきでは、濁水が発生する。この濁水には、土壌コロイドが含まれており、水田の外に流れる出すことにより、環境へ影響を及ぼす場合があるとのことでした。コロイド粒子は物質輸送に凝集分散が行われる為、これを理解し、分散と凝集の制御を行うことが、未来の農村を守るのに重要とのことでした。
臨海凝集濃度についてはゼータ電位から得る表面電荷密度に基づくDLVO理論は実験と一致しており、組む合わせが定量的に有効であることや、シリカ水分散系の非ニュートン粘度におよぼすDLVO的相互作用の影響についての解説を頂きました。
④講演3:攪拌の基礎特性および最新の攪拌技術
佐竹マルチミクス株式会社 攪拌技術研究所 課長 吾郷 健一 様
攪拌機の基礎と装置選定について説明頂きました。選定には攪拌目的を達成するには、必要な攪拌作用を理解することが大切であるとのことでした。具体的には目的を満足する攪拌翼を選定し、実際のフローパターンをよく観察し理解する必要があるとのことでした。攪拌翼・攪拌システムを選定後、どのくらいの攪拌エネルギーを流体に与えればいいか検討することが重要であると解説を頂きました。
なお、バイオテクノロジー分野においては、培養する対象によって、攪拌方式は全く異なるとのことでした。
以上
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