活動報告
合同分科会報告(計装測定&バイオ粒子プロセス)
2022年2月4日
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バイオ粒子プロセス分科会 野村コーディネータより開会挨拶
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[計測技術紹介①]㈱堀場製作所「バイオ・ライフサイエンスにおける PTA 法による粒子径分布と個数濃度評価 」
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[計測技術紹介②]大塚電子㈱「 タンパク質やバイオマテリアルのゼータ電位評価について 」
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[計測技術紹介③]スペクトリス㈱「 マルバーン・パナリティカルのバイオサンプル測定技術紹介 」
12月2日、2021年度計装測定分科会・バイオ粒子プロセス分科会合同にて、「バイオ粒子計測の現状と課題」をテーマに分科会本会合を開催しました。
まず開会挨拶として、バイオ粒子プロセス分科会コーディネータである野村氏よりウイルスや微生物 、 カビ 、花粉 、 PM 2 5 、 エクソソームなどの様々なバイオ粒子や生体と相互作用する微粒子が存在する事、それらが関わる現象を理解するには計測技術が必要不可欠であり、今回は微粒子工学的視点から見たバイオに関連した最先端の研究紹介講演に加えて、バイオ粒子の計測についてメーカーによる技術紹介を企画したことをお伝え頂きました。
次に、最先端研究紹介として、金沢大学大学院 瀬戸章文様より「 細胞外微粒子としてのエアロゾル 」を大阪府立大学大学院 許様より「 ナノ流体デバイスが拓くエクソソーム計測の新戦略と最前線 」を紹介頂きました。「 細胞外微粒子としてのエアロゾル 」では大気エアロゾルが生体に取り込まれた際に貪食細胞が応答するが、過剰に応答すると傷害性炎症応答を引き起こす事、その機序の解明・制御の為の研究の現状、またCOVID-19の感染対策としてのエアロゾル計測と捕集について紹介頂きました。「 ナノ流体デバイスが拓くエクソソーム計測の新戦略と最前線 」では、開発されたフェムトリットル(10−15リットル)、アトリットル(10−18リットル)で制御可能なナノ流体デバイスとそれを応用したエクソソームの迅速検出等の成果について紹介頂きました。両講演とも注目が集まるエクソソームにも関わる最先端の研究成果であり、有意義な内容でした。
計測技術紹介では、計測器メーカー4社による、バイオ関連に使用可能な測定機の紹介と、そのアプリケーションの紹介を行って頂きました。株式会社堀場製作所からは、PTA法による、エクソソームおよびタンパク質凝集物の測定を、大塚電子株式会社からは、細胞表面などのゼータ電位測定について紹介頂きました。スペクトリス株式会社からは、マイクロカロリーメーターによる、タンパク質の熱分析について紹介頂き、株式会社島津製作所からは、セルロースナノファイバーの評価について紹介頂きました。
Zoom開催のため、懇親会などの情報交換の場が持てなかったのは残念でしたが、質疑応答を通じて、活発な論議がなされたことは、良かったと思われます。