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合同分科会報告(粒子積層技術分科会)

2025年7月11日

  • JFCCのご紹介
    JFCCのご紹介
  • 講演①ファインセラミックスセンター 木村様のご講演
    講演①ファインセラミックスセンター 木村様のご講演
  • 講演② (株)リコー 萩原様のご講演
    講演② (株)リコー 萩原様のご講演
  • 講演③ (株)栗本鐵工所 三好様のご講演
    講演③ (株)栗本鐵工所 三好様のご講演
  • 講演④ (株)アントンパール・ジャパン 宮本様のご講演
    講演④ (株)アントンパール・ジャパン 宮本様のご講演
  • 粉体シミュレーション技術利用分科会と集合写真
    粉体シミュレーション技術利用分科会と集合写真

2025年6月24日、一般財団法人ファインセラミックスセンター様にご協力いただき、「粉体のプロセスインフォマティクスに貢献する数値シミュレーション技術の最先端」をテーマに粉体シミュレーション技術利用分科会との合同分科会を開催しました。まず初めに、事務局より10/15~17に開催される“POWTEX2025”の案内を行った後に、粒子積層技術分科会・コーディネータの九州工業大・山村先生より開会挨拶、ファインセラミックスセンター・山本様からファインセラミックスセンターの紹介を行いました(【JFCC紹介】)。その後、ファインセラミックスセンター・木村様よりセラミックス製造のプロセスインフォマティクスに関する講演【講演①写真】、続いて粉体シミュレーション技術利用分科会の幹事企業およぎ株式会社アントンパール・ジャパンの宮本様から積層造形やシミュレーションソフトの紹介や応用、スラリーの評価法に関する講演をして頂いた。最後に参加者を3班に分けて、過熱水蒸気処理装置、クラスター計算機、高性能電子顕微鏡、レーザー焼結などの見学を行いました。講演概要を以下に示します。
 
1) 「セラミックス製造プロセスインフォマティクスの実現に向けて」 ファインセラミックスセンター 材料技術研究所 木村禎一 様
(【講演①写真】参照)
セラミックス部材の製造プロセスは複雑で制御すべきプロセス条件が多岐にわたることから、インフォマティクスを用いたプロセス設計・最適化技術が期待されている。JFCCではプロセスシミュレーション技術を用いて材料ごとにプロセスデータベースを作成し、プロセス条件の最適化を検討している。既に焼結シミュレータ「SinterPro」を頒布しているが、それ以外の要素プロセスである「成形シミュレータ」「乾燥・脱脂シミュレータ」の開発を現在進めており、将来的には要素シミュレータを組み合わせて統合プロセスシミュレータにすることを目指している。講演では各要素シミュレータのミクロおよびマクロ計算の手法やシミュレーションパラメータの導出方法についての説明、SinterProによる焼結過程計算結果などが示された。現在は順時間の構造変化に関するデータを蓄積してデータベースを作成している段階であるが、将来は順予測だけでなく逆問題への適用も視野に入れており、迅速にセラミックス製造プロセスを最適化できることが期待される。講演の後半では、電気炉を使わずに高強度レーザーを用いてセラミックスを焼結する技術紹介があった (本装置は施設見学の際にも説明を実施) 。
 
2) 「セラミックスの粉末積層造形」  株式会社リコー 萩原弘規 様
(講演②写真】参照)
㈱リコーでは、インクジェットヘッドから液体状の結合剤を噴射して粉末を一層ずつ固めていくバインダージェット方式で、緻密なセラミックス造形体を得ることに挑戦している。顆粒とナノ粒子を含んだインクを用いることで緻密化が可能になり粒子均質化造形法を確立したことや、緻密化の過程やセラミックス造形体の作製例が紹介された。
 
3) 「乾式竪型撹拌ミルの紹介とシミュレーション技術の適用」 株式会社栗本鐵工所 三好貴之 様
(【講演③写真】参照)
㈱栗本鐵工所の製品である乾式竪型撹拌ミル(ビーズミル)の開発に、DEMシミュレーションを活用し、種々の攪拌羽根形状における衝突エネルギーを算出し、低トルクで高い衝突エネルギーが得られる形状が明らかになったことが報告された。
 
4) 「粒子分散系サンプルのレオインピーダンス測定による分散特性評価」 株式会社アントンパール・ジャパン 宮本圭介 様
(【講演④写真】参照)
電子部品や電池の作製工程ではスラリーを積層するプロセスが多く用いられているが、粉体と溶媒の混合→攪拌→塗布→成膜までの各過程での分散状態の把握が歩留りや製品特性の向上において重要である。講演では、電池電極材料であるアセチレンブラックのレオロジー測定とインピーダンス測定を同時に測定し、せん断印加時の分散状態が評価できることが紹介された。
 
5) 「DEMソフト -ThreeParticleのご紹介」 ステイシフト株式会社 柏倉佑考 様
(【講演⑤写真】参照)
ステイシフト㈱で販売している汎用離散要素法(DEM)ソフト- ThreeParticleに関して、ソフトの特長や計算事例が紹介された。
 
閉会挨拶
粉体シミュレーション技術利用分科会・コーディネータの東京大学・酒井先生より閉会の挨拶を行った。
 

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます

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