活動報告
合同分科会報告(クリーン化&食品粉体技術)
2017年11月7日
-
分科会会場風景
-
見学風景-BCR
-
見学風景-先端展示
-
見学風景-防虫実験
-
集合写真
1)施設見学
竹中工務店技術研究所の業務内容、施設規模などについて担当の方からスクリーンにて概要の説明を頂いた。その後3班に分かれ、バイオクリーンルーム、防虫実験室、3D可視化展示及び技術展示会場を順次訪問し担当の方から解説を頂いた。
・バイオクリーンルーム
差圧制御、気密性能、過酸化水素ガスなどによる除染技術について重要性と監視技術などを解説頂いた。室内にはバイオセーフティーキャビネットやアイソレータを配置して実験を行い、実際の設計時点では検証のためデータの収集も行っている。中央監視設備も設置して1秒毎でのデータ収集や解析を可能としている。
・防虫実験室
外部からの防虫対策としての室圧、気流方向性や隔壁による防虫性能、入口部分のシャッター気密性や捕虫ファン、フィルター技術について解説頂いた。
・1時間耐火木材(燃エンウッド)の開発経緯や、3Dによる室内可視化設計などの最新技術の解説をいただいた。実際の設計でも顧客を招いて完成後の施設の状態を確認いただけるとのことであった。
2)講演
講演Ⅰ「防虫エンジニアリング-食品・医薬品製造環境における昆虫異物混入低減の方策-」
・食品工場などでの昆虫、異物混入が問題視され研究が開始された。
・昆虫としては100万種類もあり、飛来虫、歩行虫、屋内発生虫、排水系発生虫に分類される。
・LEDの昆虫誘引効果や波長の影響が確認されている。
・前室の効果と室内圧力の昆虫侵入に対する影響を検証している。
・建屋内での1次、2次、3次防虫ラインを設定し重要エリアへの昆虫侵入の防止を計っている。
・薬剤の使用を最小限にし、誘引捕虫機や搬出入口の防虫シートシャッターなどを開発し効果を上げている。
講演Ⅱ「防虫エアフィルターシステム パーフェクト・バグガード」
・中性能フィルターでの捕虫性能100%を達成するシステムの紹介があった。
・フィルター取付け部での平面での締め付けではなくパッキンに対して線状の歯で抑え込む形式としている。
・フィルターの濾材についても虫が通り向け出来ない濾材を開発し性能を検証している。
講演Ⅲ「バイオハザード対策用キャビネット及び関連製品の技術動向」
・バイオハザード対策キャビネットの技術的な紹介と最新の技術動向について解説があった。
・キャビネットからの排気設備の特徴と室圧への影響などの解説があった。
・室内設置位置の推奨例や空調設備からのキャビネットに対する影響の有無などの説明があった。
・再生医療施設での安全キャビネットやアイソレータの設置例、汚染防止効果の解説があった。
・オゾンガスを使用した抗がん剤の分解を目的としたバイオハザードキャビネットを開発し、性能の検証を行っている。
・キャビネットに設置した設備でオゾンガス滅菌とオゾン水での2通りでの使用を可能とし効率化を計っている。
各講演の最後では非常に活発な質疑応答がなされ、参加者の関心の高さを感じました。