活動報告

トップページ > 活動報告 > 分科会活動 > リサイクル技術分科会 > リサイクル技術分科会 報告

リサイクル技術分科会 報告

2022年9月21日

  • 講演会の様子①
    講演会の様子①
  • 講演会の様子②
    講演会の様子②
  • 講演会の様子③
    講演会の様子③
9月7日(水)、最新リサイクル技術(AI 搭載型選別設備 等)」と「LIBリサイクル技術」をテーマとし、産業廃棄物のリサイクル(鉄・非鉄金属・廃プラスチック・廃家電・廃OA事務機器・廃自動車 等)をメイン事業としている株式会社エコネコル様のリサイクル工場見学を行いました。下記に概要を報告します。
 
■見学会:「産業廃棄物のリサイクル設備・ラインの見学(鉄・非鉄金属・廃プラスチック・廃家電・廃OA事務機器・廃自動車 等)」 
見学先: 株式会社エコネコル 本社工場(株式会社VOLTA 富士宮工場)
同社は、「ゼロ・エミッション」を目指して、建築廃材や工場から出る金属スクラップ、OA機器、家電製品に含まれる希少金属やプラスチック廃材にいたるまで的確かつ迅速に選別し、リサイクル資源として再生している会社である。SDGs(持続可能な開発目標)から資源の再価値化に重点においたリサイクルシステムを組込み、同工場では月間4,000tの廃棄物を破砕、選別を行い、鉄・非鉄(Cu,Al,金銀滓)・RPF(固形燃料)へ再生し、高いリサイクル率(95%)を達成している。
 
■講演会 
「事業内容ならびにカーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーの推進」 
講演者: 株式会社エコネコル 取締役生産部長 秋山 了飛 氏 
同社は、親会社:エンビプロホールディングスのリサイクル事業をメインとした子会社であり、都市鉱山といわれる廃棄物が持つ本当の価値を引き出し、限りある資源を有効に利用する「持続可能な社会の実現」に貢献するためのリサイクル事業を展開している。
特にカーボンニュートラルについて、同社工場内を自家発電・再生エネルギーに転換し、同社内で発生している97%のCO2削減に貢献している。また、2030年までにScope3(間接排出)を含めてRE100達成を目標にした対応を継続していくとの事。
また、サーキュラーエコノミーに関して、「廃プラスチックリサイクル」を現状メインであるサーマルリサイクルだけでなく、マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクルを企業と連携し開発を行っており、GX(グリーントランスフォーメーション)と組み合わせた事業展開を図っていくとの事。昨今の環境情勢へ積極的に推進している企業であり、脱炭素への対応等に対して非常に勉強となる講演であった。
 
「LIBの扱い方法、LIBリサイクルについての紹介」 
講演者: 株式会社VOLTA 営業部 主任 菊田 大樹 氏 
同社は、資源リサイクル事業の中でLIB(小型家電、EV車載用LIB等)リサイクルに特化した会社である。LIBを回収し、自社内で処理スキームを確立(加熱処理⇒破砕処理⇒磁選・選別)し、販売まで行っている。現状(2021年)処理量は100t/y、今後EV車の廃棄が進む事を見込み2035年には7,000t/y処理を見込んでいる。 
リサイクルに関しては、LIBを構成している付加価値素材としてCu、カーボン、アルミ、ブラックマス(BM:Ni,Co濃縮粉)を回収し、各々の業界へ販売している。またブラックマスに関しては、より付加価値化を図るべく、2025年を目途にNi・Coを自社内で湿式精錬システムの工場を建設する計画との事から、情勢や規制から今後益々EV化が予想される中で、同社は国内のリーディングカンパニーとしてLIBリサイクル事業を展開していきたいとの内容であった。
 

今回の見学と講演会を通して、カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーを積極推進している同社は、次世代のモデル企業といっても過言ではないくらい先進的であり、且つ、成果を上げている事から、学ぶ事が多く有意義な分科会でした。またコロナ渦が継続している中で、久々の見学・講演会の分科会であったが参加者が多く、活況であった事からニーズの高い魅力的なテーマを策定し、今後の分科会計画へ生かしていきたいです。
 

以上
PAGE TOP