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リサイクル技術分科会 報告

2026年6月23日

  • ロータリーキルン式焼却設備フロー
    ロータリーキルン式焼却設備フロー
  • JX金属苫小牧ケミカル㈱での集合写真
    JX金属苫小牧ケミカル㈱での集合写真
  • 講演風景
    講演風景
  • 懇親会風景
    懇親会風景
2026年6月4日、第1回リサイクル技術分科会として、JX金属苫小牧ケミカル株式会社の施設見学会を実施いたしました。以下に報告いたします。
 
■見学会:JX金属苫小牧ケミカル㈱ 産業廃棄物処理、リサイクルプラント見学   
JX金属苫小牧ケミカル様の産業廃棄物処理、リサイクルプラントの見学をさせて頂いた。同社はJXグループ会社であり、PCBを含む産業廃棄物処理事業や資源リサイクル業事業(OA機器、携帯電話、廃バッテリー、リチウムイオン電池、等)、硫酸関連業務を主力とした環境リサイクル企業です。
 
今回の見学では、廃プラや汚泥、廃油、医療系廃棄物、低濃度PCB等の産業廃棄物処理プラントを中心に、処理施設および処理方法、非鉄金属回収の資源リサイクルプロセス、その他リサイクル事業、硫酸関連事業について説明頂いた。
 
メイン処理で使用しているロータリーキルン式焼却設備は、炉本体が非常に大型であり、また、あらゆる産廃処理に対応できるよう二次燃焼炉、冷却塔、バクフィルタ、洗浄塔、排水処理設備、等による充実した排ガス処理システムを有していた。
 
資源リサイクル関係は、上述の処理設備の他に、金属資源のリサイクルラインがあり、回収した各々の金属素材はグループ会社へ展開し、灰等のスラグ成分はセメント会社へ供給しているとの事。また、昨今話題の廃リチウムイオン電池や廃バッテリーについても積極的に受け入れ、廃棄物処理だけでなく、当該に含有している有価物のリサイクル処理を行っているとの事で、SDGsや資源循環社会に大きく貢献した素晴らしい企業であった。
 
■講演会:「韓国のLIBリサイクル産業と技術開発動向」(Web講演)
講演者: 国立韓国海洋大学 教授 柳 庚槿 氏
伊藤副コーディネータの紹介で国立韓国海洋大学 教授 柳 庚槿 氏より、韓国におけるリチウムイオン電池(LIB)のリサイクル産業の現状と、最新の技術開発動向について講演頂いた。
世界の電気自動車(EV)市場および車載用バッテリー市場は着実に成長を続けており、それに伴いリサイクル産業への参入企業も増加している。今回の講演では、2011年から湿式製錬ベースのリサイクルプロセスを成功裏に運営しているSungEel HiTech社の事例を中心に 、前処理工程の改善やプロセスの自動化といった最新トレンドが紹介された。具体的には、浸出(溶出)工程の前にブラックマスから負極材(黒鉛)を浮遊選別等によって分離する技術が示され、これにより反応器の容積減少や固液分離の容易化、薬品投入量の最適化が可能になるなど 、プロセスの高効率化に向けた具体的なアプローチが解説された。
 
また、従来プロセスの課題に対する各社の新しい取り組みについても紹介頂いた。POSCOやYoungpoong、Cosmo Chemicalをはじめとする韓国企業は 、焙焼プロセスの工夫による浸出工程の簡素化(過酸化水素の不要化)や 、前駆体製造・リサイクル工程で大量に発生する硫酸ナトリウムの再利用技術 、さらにLFP(リン酸鉄リチウム)電池からのリチウム回収技術などの開発を進めている。一方で、今後のさらなる発展に向けては、バッテリーパック解体の自動化や解体・粉砕工程における安全性確保 、新添加剤がリサイクルに与える影響の評価など 、産業全体で検討すべき多くの技術的課題が存在している点も示された 。
世界的なEV普及を背景に、バッテリーリサイクル技術の高度化と効率的な資源循環プロセスの構築が急務であること、また単なる金属の回収にとどまらず、プロセスの自動化や不純物の削減、今後の持続可能なバッテリー産業における理想的な技術開発について大変勉強になった。
 
最後に今回の分科会は、世界中で注目されているリサイクルテーマでの見学・講演会であった事から、多数の方々に参加頂き、大盛況な分科会開催となり、懇親会での情報交換会は大いに盛り上がった。

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます

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