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リサイクル技術分科会 報告

2023年8月1日

  • 集合写真
    集合写真
  • 講演風景①
    講演風景①
  • 講演風景②
    講演風景②
  • (図1)太陽光パネルリサイクルによる定量的なインパクト
    (図1)太陽光パネルリサイクルによる定量的なインパクト
  • (図2)太陽光パネルリサイクルによる定量的なインパクト
    (図2)太陽光パネルリサイクルによる定量的なインパクト
  • (図3)太陽光パネルのプラスチック分除去状態
    (図3)太陽光パネルのプラスチック分除去状態

2023年7月12日、加山興業株式会社において、第1回分科会として見学講演会を開催いたしました。以下に報告します。
 
■講演会:「愛知県におけるサーキュラーエコノミーの推進取組み」
講演者: 愛知県環境局環境政策部 資源循環推進課 循環グループ 主査 滝口 徹 氏
ものづくり全国一である愛知県のサーキュラーエコノミーの推進取組みについて講演頂いた。全国一の産業県であるからこそ環境面でのトップランナー化を図るべく、2006年に「あいち資源循環推進センター」を設置し、資源・環境制約面と循環ビジネスの構築を目指しているとの事。主に製品のライフサイクルビジネスモデルに注力し、6つのリーディングモデル(プラスチック、太陽光パネル、繊維・衣料、リペア・リビルド、食品、未利用木材)を創設し、企業と連携した取組みを行っている。
一例として、今回の分科会開催テーマでもある太陽光パネル循環利用モデルについてご説明頂いた。主目的は2040年頃の大量廃棄を見据えた循環利用の事業化を推進し、効率的な回収やリユース・リサイクル、リサイクルガラス用途の開発など一貫した処理体制の構築すべく、太陽光パネルに関する各社(13社)と連携し、日々取り組んでいるとの内容であった。
 
■講演会:「資源循環と脱炭素を両立するための取組み」
講演者: 加山興業株式会社 経営企画室 室長 田畠 真一 氏
同社は、産業廃棄物のリサイクルメーカであり、主に今回の太陽光パネルリサイクルラインをはじめ、廃プラから固形燃料RPF製造ライン、銅ナゲット製造ライン、OA機器および家電関連の選別・再生プラント、焼却用途のサーマルプラント(ガス化焼却炉)を有している。企業方針として、サステナビリティ戦略を掲げ、世代を超えて全ての人々が自分らしくよく生きる事が出来る様、SDGsやRE100、そしてサーキュラーエコノミーを目指し取り組んでいるとの事。また、サプライチェーンへの働きかけにも尽力し、セミナーを通じて各自治体や業界、地元企業、そして教育期間への取組み共有とSDGs普及啓発活動を積極的に図っている企業である。今回見学する太陽光パネルリサイクルでは、最終用途に非鉄金属の選別回収、回収プラスチックのRPFへの利用を行い、1枚あたり100%リサイクルを目指した取組みであるとともに、大きくCO2削減にも寄与する内容であった。(図1)
 
■見学会:「廃棄太陽光パネルのリサイクル施設」
見学先: 加山興業株式会社 市田リサイクルプラント
市田リサイクルプラントでは、太陽光パネルリサイクルの他に破砕ライン、銅ナゲット製造ライン(処理能力:150kg/h)を見学させて頂いた。太陽光パネルリサイクルラインは、手動式と自動式の2ラインを導入しており、処理能力:295t/Mとなっている。リサイクル工程は、「フレーム外し」→「カバーガラス剥離」→「選別機」で非鉄とプラスチック分に選別していた。(図2)
現在は太陽光パネル廃棄の回収量が少ない為、手動式稼働で十分との事であったが、今後の発生量増加を見込み、自動機を本格稼働によって大量リサイクル処理を可能としている。本見学時には、設備内容の説明と見学だけでなく、手動式および自動式の実演運転もして頂き、リサイクル工程が把握しやすく、非常に良い見学内容であった。(図3)
 
今回の見学と講演会を通して、「太陽光パネルリサイクル」について背景や今後の動向、そしてリサイクルプロセスがよく分かる分科会であった。現況から益々SDGSやカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーへの関心が強くなっていく中で、今後も資源リサイクルや脱炭素のテーマを中心に魅力的な分科会を計画していきたい。
 

以上

本分科会の開催案内は、こちらよりご確認いただけます。

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