粉体シミュレーション技術利用分科会 報告

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2019年11月21日、INCHEM TOKYO 2019の中日にて化学工学会と日本能率協会が主催する第3回日独先端化学技術フォーラムの中で、製剤とシミュレーションに関するセッションを粒子加工技術分科会と合同で行いました。下記は、粉体シミュレーション技術利用分科会主催のシミュレーションセッションの報告となります。

□講演1 Prof. Hans Kuipersのご講演
産業プロセスでは、界面の変形を伴う分散混相流が頻繁に発生する。分散混相流においては、泡の合体と分裂、化学変化に伴う熱伝達が重要である。本講演では泡の合体と分裂について数値シミュレーションの最新研究成果を紹介頂いた。

□講演2 Dr. Nicolin Govenderのご講演
DEMは、粉体粒子の挙動を計算する最もポピュラーな数値的手法である。ただし、DEMにはばく大な計算コストがかかるため、粒子の数や形状に制限が生じる。計算コストを抑えるために粒子形状を簡略する場合が多いが、本講演では、粒子形状のモデル化が精度に与える影響について分かりやすく解説頂いた。

□講演3 酒井先生のご講演
粉体シミュレーションの代表的な手法であるDEMの基本から複雑な任意形状を扱うための符号付距離関数や計算負荷を低減させるための粗視化モデル、混相流を解くためのDEM-MPS, DEM-DNS法などの連成手法について講演頂いた。これらの手法を導入することで、従来、困難とされていた二軸混錬器、リボンミキサー、3次元流動層、湿式ボールミルなどの問題を効率よく計算することが可能となった。実験との比較を交えながら解説頂き、粉体シミュレーションの産業利用を具体的にイメージすることができた。

3人の講師から粉体シミュレーションに加え、気体や液体も含めた混相流シミュレーションに関する最新の研究成果を紹介頂きました。想像以上にシミュレーションのモデル開発が進んでおり、計算機の発展と合わせ、粉体シミュレーションの産業利用に期待が湧く講演会となりました。今後は、より産業界の技術者と学術界の研究者が交流できる場を企画していきたいです。

以上
カテゴリー: 粉体シミュレーション技術利用分科会, 活動報告