環境エネルギー・流動化分科会 報告

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2019年12月5日~6日、今年度第3回目の分科会として、ほぼ同時期に供用が開始された中国地方の最新ごみ処理施設2か所の見学会を開催しました。見学内容を以下に報告します。
①「はつかいちエネルギークリーンセンター(広島県廿日市市)」
今年の4月に稼働開始した最新の設備です。ごみ焼却施設は処理能力150t/d(処理能力:75t/d×2炉)の流動床式ガス化燃焼炉と廃熱ボイラ・蒸気タービン(出力3,170kW)等から構成され、6MPa×450℃の高温高圧ボイラ採用による高効率発電とあわせて、タービン排熱から熱回収した温水(50~70℃)を隣接する広島ガスの都市ガス工場へ供給しLNG気化用の熱源として利用することで、エネルギーの地産地消・異業種連携を実現、世界最高レベルのエネルギー回収効率を誇る施設となっています。
新型流動床式ガス化燃焼炉では炉径を絞った砂層部での緩慢燃焼と、循環型破砕機による前処理によって、低空気比運転でも安定した燃焼を可能としています。また従来よりも過酷な条件の高温高圧ボイラに関しては、暴露試験等による事前検証にて水管腐食が生じない条件を把握し、本設備への設計に反映されているとのことでした。本新型炉の開発にあたって、神鋼環境ソリューション殿は実際に稼働している焼却炉を改造して実証データを積み重ねられたそうです。

②「サンライズクリーンセンター(山口県岩国市)」
はつかいちと同じく今年4月に稼働した新しい設備で、処理能力160t/d(80t/d×2炉)のストーカー炉を中心としたごみ焼却施設です。JFEエンジニアリング殿によると「旧い世代の最後の焼却炉」とのことでしたが、配置や工法など様々な工夫がなされていました。当地は岩国飛行場直近のため建物高の制限があり、ボイラやバグフィルタ、煙突等は地下2Fからの立上げで地上高さを抑え、外から煙突の目立たない施設になっている一方、タービンや非常用発電機は地上2F以上に設置して浸水被害に対応、停電等で周りから孤立しても、立ち上げを含め自立した運転継続が可能となるよう考慮されています。
中央制御室は見学通路との間にガラス等の仕切りがなく、見学者が自由にモニタ画面を切り替えて焼却炉内の監視画像や各部温度・圧力等の現在値も自由に見ることができるようになっていました。運転管理に従事されている方は落ち着かないとのことでしたが、大変オープンな雰囲気でした。
運転面ではプラント遠隔監視最適操業支援システムによるJFEエンジニアリング横浜本社からの24時間体制でのバックアップやAIを活用した自動燃焼制御など最先端技術が適用された施設となっていました。
設備見学のあと、当分科会の鈴木幹事から「高効率発電への取組み」について講演いただきました。

1日目夜の技術懇談会並びに各施設見学での質疑応答では幡野コーディネータ、成瀬副コーディネータはじめ参加者の皆さんからの質問・発言が相次ぎ、活発なディスカッションを行うことができました。また今回の見学会の最後には堀尾アドバイザー(東京農工大学名誉教授)から2日間の総括コメントを頂き、有意義な見学会として締めくくることができました。

以上
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