合同分科会 報告(微粒子ナノテクノロジー&粒子積層技術分科会)

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平成30年11月14日、TOTO株式会社 本社・小倉第一衛陶工場にて合同分科会を開催いたしました。まず初めに、神谷コーディネータ(微粒子ナノテクノロジー分科会)より両分科会の概略紹介、福井代表幹事(微粒子ナノテクノロジー分科会)より11/28~30に開催される“国際粉体工業展東京2018”について紹介を行ないました。続いて衛陶工場及びミュージアムの見学を実施した後、粒子積層技術分科会からはコーディネータの九州工大の山村先生、また微粒子ナノテクノロジー分科会からは、セラミックスを常温で製膜できるエアロゾルデポジション(AD)法を実用化されたTOTO株式会社の清原様にご講演いただきました。

まず、TOTO株式会社 中山工場長よりTOTO株式会社および小倉第一工場、製品や技術(CeFionテクト)などについて紹介をいただきました。次に、2班に別れ衛陶工場内部を見学しました。焼結用の炉も含め、石膏型への流し込みから製品検査までの一連の流れについて紹介いただき、特に、多品種少量生産に特化している本工場の特性でもあるが、かなりの工程が職人の手作業により丁寧に加工、製造されていることを認識することができました。
次に、会社100周年を記念して設立されたTOTOミュージアムを見学させていただきました。ミュージアムでは、第一展示室にてTOTOや食器の歴史、第二展示室にて水まわり商品の変遷、第三展示室にて世界各地で展開している商品の紹介がありました。

見学後、ミュージアム1Fホールにて2件の講演を行いました。講演概要を以下に記します。
1) 「ウェット塗布による粒子積層の基礎」   九州工業大学 山村 方人教授
まずウェット塗布の定義及びその事例、国際会議における発表分野について説明をいただいた。次に毛管圧、マランゴニ応力、表面張力に関する説明の後、ムラ抑制に対する考え方について、抵抗力の増加(高粘度化、薄膜化)、駆動力の減少(界面活性剤の添加、均一乾燥)といったポイントに関し述べられた。引き続き乾燥というテーマに関し、溶媒や乾燥速度、応力他についての評価方法について説明された後、クラック(亀裂)抑制の考え方について、表面張力の減少、メニスカス曲率半径の増加、気液海面の排除といったポイントについても述べられた。講演後には時間枠一杯まで、理論面、実用面の双方から非常に活発な討論が行なわれた。

2)「セラミックスの常温製膜技術(エアロゾルデポジション法)と商品化」TOTO株式会社 フェロー 清原 正勝様
アルミナを用いたAD法について、焼成と異なり熱を使わずに緻密な膜が得られることや、蒸着法や溶射と比較して硬度や密着性に優れ耐電圧が高いこと、アルミナ以外の窒化アルミや難焼結性材料であるイットリアでもAD法による成膜が可能であることなどが紹介された。これまでAD法で得られた膜の特性を出すためには、熱処理が必要であったため用途展開が進まなかったが、ESC、義歯、磁気ヘッドコート、耐プラズマ部材などへの展開を独自に検討し、イットリアはハロゲンとの反応性が低く耐プラズマ部材に優れている一方で、難焼結性かつ低強度であるため製膜が困難であったが、AD法でアルミナ上にイットリアをコーティングし、ドライエッチング装置の低発塵部材として製品化に成功したことが報告された。最後に、大面積化および複雑形状への対応と、高コストであるためマッチしたニーズを見出すことが課題であることが示された。

以上
カテゴリー: 粒子積層技術分科会, 活動報告, 微粒子ナノテクノロジー分科会