リサイクル技術分科会 報告

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平成28年10月13日、三洋機械工業株式会社(神奈川県伊勢原市)にて、第2回分科会として講演会及び見学会を開催しました。

■講演会: 「循環経済やパリ協定を見据えたプラスチックリサイクルのあり方」
講演者: 産業技術総合研究所 資源精製化学研究グループ 加茂 徹氏

様々な業界に目を向けたリサイクル技術の最新情報を、分かりやすいグラフや統計数値を使って解説頂いた。特に印象に残ったのは、以下の事項。
①リサイクル先進国が多いとされるヨーロッパ諸国は、理想的な絵を描くが、しっかりと経済的なメリットも考えている。
②パリ協定で日本は「2050年までにCO2を80%削減する」と目標を掲げたが、これは製鉄やセメント製造できるだけで、その他は化石燃料を一切使えないというレベル。
③原油から製造される諸製品の中で、再生プラスチックの占める割合はごく微量。ここに大金をかける必要が本当にあるのか?どうか、を基本的にキッチリ頭の中に入れて検討していく必要がある。
④アルミ缶のリサイクルは品質が多少落ちるので、大半が車のエンジンになっている。
⑤ごみの分別方法は各都市によって全く違う。24分別に取り組んでいるのは水俣市。公害問題など、歴史的背景が大きく関わっているらしい。各家庭では大小のごみ箱が数多く並ぶ。
⑥ペットボトルのリサイクル率は93%。家庭で捨てられると「一般廃棄物」になり、コンビニで捨てられると「産業廃棄物」となる。
⑦2020年東京オリンピックでの大会ユニフォームや入賞メダルは、ペットボトルや都市鉱山から産出・生産されるなどした環境負荷のより少ないものが使用される計画がある。

■見学会: 「トレファクション(低温炭化)の実証プラント」 三洋機械工業株式会社にて

本実証プラントは、国産バイオマスのエネルギー利用の研究の一つ。「トレファクション」とは、
木質バイオマスを250度C前後で半炭化させたもの。木質ペレットに比べて石炭のように親水性が無くなり耐水性が向上する。そしてエネルギー密度も高くなる。
家庭用のペレットストーブでの燃焼実験も終わっていて、着火時間の遅れは見られず、着火時の煙が少ないことも確認できている。また産業用としては、農業用温風機での実証試験も終えている。
トレファクションの製造コストに見合う用途としては、調理、アウトドア、防災用燃料などが小規模熱利用モデルとなる。
こちらの実証プラントでは、トレファクションを20kg/hで製造できる。

見学時は製造していませんでしたが、建屋の中はコーヒーを焙煎したかのような、心地よい香りが漂っていました。

以上
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