粉体シミュレーション技術利用分科会

平成29年5月11日に発足した新規分科会です。

粉体シミュレーション技術利用分科会とは

粉体シミュレーション技術利用分科会は、最新の粉体シミュレーション技術を利用して、産業界の粉体に関する諸問題の解決に貢献することを目的とする。これまで模擬できなかった粉体の挙動の再現を目指すような学術的追及に終わることなく、コンピューターシミュレーションの利用経験の少ない業種(例えば、食品や創薬、化粧品など)においても、シミュレーション技術を利用して製品開発や製造プロセスの改善が図られるように広く産業界に啓蒙活動を行っていく。

専門分野における現在の技術レベル、今後の動向と分科会活動について

近年粉体シミュレーションを様々な産業プロセスに応用し,現象の解明やプロセスの最適化を目指した研究が多数報告されている。粉体シミュレーションは通常,離散要素法(DEM)と呼ばれる手法が用いられており,この20年間において,急速に発展してきた。特に,流体との連成問題,粒子群の粗視化モデル,直接計算法などがそれらの代表的な研究例といえる。今後,粉体シミュレーションをより普及させ,幅広い産業プロセスへの応用を促進するためには,最先端の研究を行っている大学の研究者のみならず,中核技術を有するソフトウエアメーカー,さらにはそれらのソフトウェアを実際に利用している粉体企業間で緊密に連携を行い,現状の粉体シミュレーションにおける課題を明確化した上で,実用的かつ革新的な技術の開発や標準化を行う必要がある。これらの背景を鑑みて,当分科会における今後の着眼点は以下の通りである。

  1. 粉体シミュレーションの高度化
    計算可能な粒子数,複雑形状,化学反応を伴う問題など,産業応用への課題は未だ多い。これらの問題を取り扱うことが可能な新しい物理モデルの開発,確立を目指す。
  2. 物理モデルの世界標準化
    一般的にソフトウェアメーカーは比較的小規模であり,独自の技術を強化する傾向にある。各メーカーが有する物理モデルに関する情報を共有する場を提供し,各社の技術の普及や多様化を目指す。また,複数のメーカーならびに多くのユーザーの利用実績を上げた物理モデルは,世界標準化を目指し,国外に発信する。
  3. 検証手法のシステム化
    シミュレーションの検証手法は,現状開発者の独自の裁量により行われている。プログラムの信頼性の向上を目指し,統一的な検証手法を確立し,システム化を行う。
  4. インプットデータのシステム化
    現状のシミュレーションでは,付着力や摩擦係数などのインプットデータを学術的に決定する手法が無く,巨視的な現象を再現するためのフィッティングパラメータとして試行錯誤的に決定している。パラメータフィッティングではなく,原子間力顕微鏡などを活用した粒子物性に基づいたインプットデータの決定手法を確立する。

当年度事業計画の概要と運営方針

  1. 中期活動テーマ
    粉体を中心としたシミュレーション技術を駆使して、粉体機器あるいはシステムなどを設計する。また、機器あるいはプロセスの可視化などを通じて現象を把握することで改良・改善につなげる。このように、シミュレーション技術を利用して、機器開発・改善あるいはシステム開発・改善などを迅速かつ効率的に進めることで、産業界に貢献する。
  2. 平成29年度の事業計画の概要と運営方針
    分科会設立初年度であるため、分科会運営の一翼を担うシミュレーションベンダー、実験計測機器ベンダーをメンバーに加えて、運営母体の充実を図る。また、分科会登録会員数を増やすため、粉体シミュレーションに興味を抱くメンバーが集まるセミナーなどの協賛を行い、当分科会の紹介や、登録会員数の増加を図る。
    分科会としては、産学のバランスを考え、粉体工業技術展内開催の講演および出展者プレゼンテーションの支援や、粉体工学会、他分科会と連携した分科会を開催する。

世話人

コーディネータ 東京大学大学院 酒井 幹夫
副コーディネータ 広島大学 石神 徹
代表幹事 (株)構造計画研究所 角家 強志
副代表幹事 日清エンジニアリング(株) 小澤 和三
幹事 (株)竹中工務店 井上 憲
(株)フォトロン 桑原 譲二
出光興産(株) 坂倉 圭
(株)プランテック 鮫島 良二
カンタクローム・インスツルメンツ・ジャパン(同) 下重 廉典
DEM Solutions Japan(株) 鈴切 善博
(一財)電力中央研究所 丹野 賢二
サイバネットシステム(株) 徳永 祐一
(株)ユニオン 宮川 徹也
(株)インサイト 三好 昭生
プロメテック・ソフトウェア(株) 山井 三亀夫
(株)栗本鐵工所 山崎 晃史
(株)リコー 渡邊 孝宏

ロードマップ

こちらよりご覧ください。

活動予定

3月
8
食品粉体技術&粉体シミュレーション技術利用合同分科会-募集停止- @ 神奈川/味の素㈱川崎事業所
3月 8 @ 12:30 – 17:45

開催案内はこちらからからもご確認いただけます。

6月
10
第1回粉体シミュレーション技術利用分科会(H30年6月10日~17日)
6月 10 – 6月 17 all-day

開催案内はこちらからもご確認いただけます。

 

活動報告

粉体シミュレーション技術利用分科会 報告
               大阪大学名誉教授 辻 裕先生へのCertificate授与

粉体シミュレーション技術利用分科会 報告
               粉体シミュレーション技術利用分科会コーディネーター  東京大学大学院 酒井幹夫氏による基調講演