活動報告

混合・成形分科会 報告

2019年10月29日

  • 技術紹介(講演)
    技術紹介(講演)
  • 装置実演①
    装置実演①
  • 装置実演②
    装置実演②
  • 複数台のロボットによる作業実演
    複数台のロボットによる作業実演
2019年9月26日、第1回分科会として、OMC株式会社にて見学会を行いました。下記に分科会報告をいたします。
OMC株式会社様は1910年豊田市で創業され粉砕機などの動力農機具の製造販売から始められ、飼料関係の設備を中心に全国各地に実績が多い。しかし現在では飼料関係の市場は集約化が進み北海道、鹿児島、茨城に集中してきているが、それに伴い設備は大型化が進んでいる。OMC株式会社様は飼料設備の装置(粉砕機や配合機など)だけでなく飼料プラントそのものも建築から制御までを手掛ける総合的なエンジ会社。
今回はその中でも飼料配合に使用されている設備の発展型ともいえる、ロボットミキシングについて講演と工場見学をお願いした。飼料配合に使用されてきた装置は、典型的な容器固定型の混合器であるが、装置を食品や医薬品の分野に販売するに当たり、少量多品種であることや洗浄性を重視することなどの要求を満たすべく検討し、考え着いた結果が、容器をロボットにより振り回すことであった。ロボット化による最大のメリットは無人化による生産性の向上である。今回の工場見学で特別に実演していただいたのが約900㎏の重量物を振り回すことができるロボットであり、実際に1m3程度のコンテナを振り回すところはかなりな迫力を感じ、近未来的な工場の見学とはこのようなものかと思わせた。またこの程度の重量物を取り扱えるロボットの金額が、装置と制御装置を合わせて約1,000万円程度とこのと。ティーチングなどは別に行わないといけないが、かなりコストダウンが進んでいると思われ、年間の人件費を考えると数年で回収可能なところまで来ていることにさらに驚きを覚えた。
生産性もさることながらロボット化のメリットは小スペースである。複雑な動きは得意であり、狭い現場でも軌跡を決めれば現状の設備の置き換えでもかなりなメリットは出るとのこと。また実際の運転に入れば、ロボットであり当然であるが人が介在しないため照明が不要。昼夜関係なく操業可能となる。
近年、ICTやAIなどデジタル化が叫ばれている中、今後は学習するロボット、考える混合器をめざし開発を進められるとのこと。

今回の見学会はこれまでの装置メーカーの考え方と違ったものであり、数多く存在する現場の課題に対し一つの解決策を指示していると思え非常に有意義な分科会となりました。

以上
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