粒子加工技術分科会 報告

2019年6月14日、田辺三菱製薬工場株式会社 吉富工場にて第1回分科会を開催いたしました。1998年に稼動したA3工場には当時としては最新の自動化設備を導入され、省人化と密閉化による異物混入リスク回避と労務コスト削減を達成化されたようです。また2016年に竣工されたA5工場は最新のGMPに準拠した設備とシステムを備えられ、グローバル基準で医薬品を製造できるとのことでした。構造設備は事業継続性の観点から免振構造を採用され、環境およびコストにも配慮した省エネ設計をコンセプトとする工場でした。工場紹介のDVD視聴や見学者通路から見学させていただくことができました。曇り空ではあったが雨に遭うことはなく、最初に記念撮影をしてから工場見学をさせていただきました。

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<講演会>
講演1:「NIR法を用いたモニタリング技術の医薬品製造工程への応用~製品の工場内移転での利用~」
田辺三菱製薬工場(株) 西井 崇 氏
NIRの製造工程のモニタリング技術について混合工程およびフィルムコーティング工程に適用された事例研究報告がなされた。NIRの迅速かつ非破壊に測定できるという技術を利用して、製剤機械の立ち上げ時の評価にも精力的に応用されているとのことであった。

講演2:「打錠障害への対応 ~スティッキングを中心に~」
皇漢堂製薬株式会社 生産本部製造部 鷹取敏仁 氏
打錠障害と原薬特性の関係についての検討結果を述べられたが、原薬の特性だけでなく、顆粒物性や杵臼の種類、打錠機などの複雑な要因で発生しているため、完全に回避するのは難しいが、そのメカニズムを知り、開発段階から対処することで生産性の向上や品質の安定化に貢献できるとして締めくくられていた。

講演3:「圧縮成形過程の実験的検討
-金型への重力充填と一軸圧縮に及ぼす粉体物性の影響-」
岡山大学工学部化学生命系学科 教授 後藤邦彰 氏
これまで論文化されていない内容など多くの圧縮成形に関するご研究を紹介された。化学工学的な専門性の高い内容が含まれていたが、多くの粉体工業全般に適用できる内容であり、粉体工学の重要性、必要性を強く感じる内容であった。

講演4:「次世代バイオ医薬品分離精製プロセス」
山口大学生命医工学センター 教授 山本修一 氏
現在連続生産技術が注目される中で、特にバイオ医薬のダウンストリームである精製技術について、さらにはその連続製造への展開の可能性について話された。固形製剤で導入される連続化とは異なり、一旦プールしてからそこで品質を担保して次工程に送る必要があり、バイオ技術ならではの特徴があるとのコメントが印象的であった。

以上
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