粒子加工技術分科会 報告

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平成28年6月17日、日本製薬株式会社 大阪工場にて第一回分科会を開催致しました。福森コーディネータより、見学会開催準備のお礼と期待が述べられ、日本製薬株式会社 田畑執行役員より、歓迎の挨拶と会社及び大阪工場の紹介を頂きました。ビデオにより、工場全体の紹介と特徴ある剤形としての“ミンクリア””ムーベン配合内用剤”についてと、見学箇所のドリンク剤の製造工場の紹介があり、4班に別れ見学に移りました。ドリンク剤の生産は2直16時間で、約35万本/日の能力があり、原料受入・秤量・溶解(空瓶洗浄)・殺菌・充填・再殺菌・ラベリング・箱詰・出荷まで、一連の工程が見学でき、その工程ごとにチェックや検査が行われていました。医薬品のラインは見学できませんでしたが、さらに厳密な工程管理を行っている様子が伺えました。その後に行われた講演会の概要は以下の通りです。
講演1:「内視鏡用検査薬の製剤設計」
座長:(湯淺 宏 氏)
日本製薬株式会社 濱脇智度 氏
内視鏡検査及び治療時に使用する胃蠕動運動抑制剤である”ミンクリア”内用散布液は、もともとペパーミントオイルを、乳化した院内製剤を基本としていた。内視鏡の発達とその観察の重要性から、蠕動運動抑制が必要であり、胃内に直接散布するため注射が不要となり、患者に優しい製剤となっている。液剤の透明性とシリンジが特徴であり、この開発過程について解説された。

講演2:「広がり高まるニーズに応える薬剤師~2025年医療モデルに向けて~」
座長:(福森義信 氏)
神戸市立医療センター中央市民病院 橋田 亨 氏
2025年医療モデルについてその概要を解説され、医療施設の機能分化と再編が避けられず、その中で、薬剤師は重要な役割を果たすことが期待されている。患者の入院前からの常用薬の把握から、入院時、周術期、退院、外来、転院先との調整まで、薬物治療をシームレスにつなぐ役割が薬剤師に求められている。また、薬物治療の最適化を目指し、医師に提案することはきわめて重要であると解説された。

講演3:「タルチレリン製剤の開発」
座長:(岡本浩一 氏)
沢井製薬株式会社 浜口伸子 氏
タレチレリン製剤は、指定難病の一つである脊髄小脳変性症の治療において、運動失調症状の改善に用いられる。このジェネリック薬品の普通錠および、OD錠の開発の過程とその検討結果について解説する。この薬品は製造過程や保存時に類縁物質の生成が起きることが問題であり、これに対し強度と崩壊時間を満足し類縁物質の増加がない条件を検討した。結果、崩壊剤としてL-HPCの添加とクロスポピドン、メタケイサ酸アルミン酸マグネシウムの配合が有効であり、保存安定性に優れ、かつ高機能な製剤の開発に成功したと解説された。

講演4:「服薬アドヒアランスを決定する因子の定量評価
–官能試験・味覚センサ法、苦味抑制材のトピックス-」
座長:(市川秀喜 氏)
武庫川女子大学 内田享弘 氏
口腔内崩壊錠(OD錠)の登場により、苦味のマスキングの重要性は大きくなった。また、開発初期の薬物ではヒト官能試験は実施が不可能である。ソコデ、ヒト官能試験に頼らない定量的な苦味予測法の開発が望まれている。この解決法として、味覚センサがあり、インセント社とアルファ・モス社から市販品が出ている。これらの特徴と、組み合わされた苦味や酸味・甘味などの計測事例と、最新のセンサについて解説された。

以上
カテゴリー: 活動報告, 粒子加工技術分科会