微粒子ナノテクノロジー分科会 報告

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11月9から11日にかけ、中国/綜研化学(蘇州)および東南大学にて第2回分科会を開催いたしました。
スケジュールは下記の通りです。

  • 11月9日   綜研化学(蘇州)訪問
  • 11月10日 日豪中合同粉体ナノテクノロジーシンポジウム及び、ナノパーク、NERCB Industrial Platform見学

中国における粉体技術、微粒子・ナノテクノロジー技術の開発、実用化動向の調査を目的に、中国蘇州の綜研化学(蘇州)、東南大学及びナノパークを訪問しました。近年、中国は経済発展が目覚しく、蘇州の町も高層ビルが立ち並ぶ大都会に変身していました。都会化に加え、蘇州には企業集積が進んでおり、産官学が連携した欧米、日本の技術流入とそれらを用いた新たな技術開発が急速に進んでいます。また、人材育成と大規模投資により、その技術を事業化する動きも活発でした。それらをまざまざと見せ付けられる訪問調査でした。以下、結果の詳細を示します。

1.綜研科学(蘇州)訪問
野村明総経理の講演「綜研化学(蘇州)有限公司の御紹介及び環境対策について」及び工場見学を実施。 2002年に設立した綜研化学蘇州では、微粉体製品と特殊機能材を製造している。製造建屋外観・製造現場モニタールームを見学した。中国は経済発展が目覚ましい一方で、自動車や工場からの排気ガスなど様々な原因が複合的に絡まり、微小粒子物質PM2.5による大気汚染が深刻化しているため、環境規制が厳しくなり、地区によっては日本と同等以上のVOC(揮発性有機化合物)排出基準が設けられている。工場では基準を達成させるために、RTO(蓄熱式燃焼処理装置)を導入しており、製品製造だけではなく、環境対策にも注力していることが分かった。また、中国江蘇省昆山市の工場で大規模の粉塵爆発があり、政府から中国で粉塵を取り扱う企業へ安全対策に取り組むよう指示されている。綜研化学蘇州では、バグフィルターの新規導入・火花センサーの設置など粉塵爆発に対する安全装置を増やしており、安全に対する意識が高まっていることが分かった。

2.日豪中合同粉体ナノテクノロジーシンポジウム及び見学会
中国蘇州の東南大学にて、講演会を、蘇州ナノパークにて、ベンチャー企業とNERCB Industrial Platformの見学会を開催した。

シンポジウムでは、冒頭にて、Aibing Yu教授より所属されているMonach大学、及びメインキャンパスのあるオーストラリアにおける大学教育状況についての説明があった。中国においては東南大学と提携し、中国でも経済、開発地区として有数のエリアになっているここ蘇州にキャンパスを置いている。本提携のビジョンはワールドクラスの研究および人材育成であり、Monash大-東南大の共同研究論文も増加傾向にあると述べられた。
次に、微粒子ナノテクノロジー分科会 神谷コーディネータより、分科会紹介、また粉体工学会および日本粉体工業技術協会の紹介があった。APPIEは近年アジア地区に対しフォーカスしており、各種シンポジウムも開いている。今後、中国、豪州ともコラボレーションを図って行きたいと述べられた。
続いて講演に入り、日本と中国の研究活動の紹介がなされた。

  • Functional Coating and Composite with Powder Technology for Various Applications.
    ライオンスペシャリティケミカルズ 二階堂 雅則氏
  • Diverse Characterization and Analysis of Particle used as Raw Material of Ceramics
    スペクトリス株式会社マルバーン事業部 鳥居 経芳
  • Introduction of Soken-Chemical Company’s product(tentative)
    綜研化学(蘇州)有限公司 中山 進一氏
  • Introduction of Chinese Research Activity and Venture company
    Prof. G. Ma(CAS, China Science)

3.ナノパークの紹介
1)Senhui Microsphere(Suzhou)Co.,Ltd
2)Xingshuo Nanotech Co.,Ltd
3)Shenzhen BAOSHUNMEI Technology Co..,Ltd
4)Fujian LONGKING Co.,Ltd
5)Shuzho pioneer Co.,Ltd

4.ナノパーク、NERCB Industrial Platform見学
中国政府とシンガポール政府の出資による中国トップレベルの研究施設。上海の空港からの好アクセスの立地を活かし、現在30万m3の敷地を将来的には100万m3へ拡張する構想がある。研究領域は、現状、ナノプロセス、ナノ炭素材料、ナノバイオ、環境・エネルギーの4つであり、ナノテクに関わるローカルベンチャー60社に加え、独米の研究機関、中国科学院、日本企業では日産化学が入居。さらに、イランやアイルランドなど5カ国のナノテクセンターが中国市場参入に向けた研究拠点として活用している。見学では、本Nano Park内に入居しており3.において発表を行った以下2企業、及び現在建設が進められているNERCB内 Senhui Microsphereの生産工場予定事業所を見学した。 ①Senhui Microsphere(Suzhou)Co.,Ltd(微粒子) ②Xingshuo Nanotech Co.,Ltd(量子ドット)

以上
カテゴリー: 活動報告, 微粒子ナノテクノロジー分科会