微粒子ナノテクノロジー分科会 報告

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平成29年3月10日、セラミックセンサ株式会社(愛知県)にて第3回分科会を開催いたしました。微粒子・ナノ材料の活用は製品の高機能化、新機能発現が期待され、関連する研究開発が盛んに進められています。これらを使用、応用した様々な製品もが開発・生産され、我々の身の回りに目に付くようになっています。一方、その先端性ゆえに、機密保持の観点から実際にそれを利用した生産の場について学ぶ機会を得ることが難しいという難点があります。
今回は、湿式プロセス分科会との合同分科会として、「微粒子・ナノ粒子の触媒材料とセンサ利用」と題し、セラミックセンサ株式会社様の御好意により主力製品である酸素センサ工場の見学と、関連する自動車業界における最先端の研究開発および酸素センサの生産工程についての、2件の講演を開催しました。

1)「微粒子からなる触媒担体の細孔構造と触媒活性」
株式会社豊田中央研究所 須田 明彦 氏
排ガス用触媒について、前半は貴金属(Pt)触媒に、後半では酸素貯蔵材料である触媒担体粉末(CeO2-ZrO2固溶体) に着目した触媒活性の向上が紹介されました。貴金属(Pt)触媒については、その活性点の形態に関する詳細な解析及び再分散による触媒活性の回復について解説されました。触媒担体粉末については、酸化物固溶体を均質化するために常圧ソルボサーマル法を採用し、水溶性有機溶剤の種類や量を変えて、均質・微細な粒子を作製するための条件を示した上で、得られた粒子が単相状態でかつ固溶体中の(Ce3+、Ce4+)両カチオンの分散状態が均質であることから特性が向上したことを示されました。さらにパイクロア構造複合酸化物(Ce2Zr2O7)の形成による高温での安定化についても示されました。

2)「セラミックセンサ株式会社と酸素センサ、環境への貢献」
セラミックセンサ株式会社代表取締役社長
兼 日本特殊陶業株式会社 センサ事業部製造本部長 水谷 昭夫 氏
世界で引き続き拡大の一途をたどっている内燃機関の燃焼状態の制御に不可欠な酸素センサについて、その市場、動作原理、生産工程を説明いただきました。O2センサの基幹部分である固体電解質(ZrO2)の成形から白金電極の塗布・めっき等による形成、各Assyへの組入れやシール方法などかなり詳細な内容が解説されました。併せて現代の工場として必須な生産エネルギー・廃棄物の削減に関する取り組みに関しても紹介されました。

3)工場見学
セラミックセンサ株式会社様
今回参加者が多いことから3班に別れ、酸素センサ生産工場を見学させていただきました。2)において行程の解説を予め頂いていたことからスムーズに理解が進みました。ZrO2の成形から形状修正のための研磨工程、白金電極形成のためのめっき工程(一部はペーストによる印刷)、その後のセンサ保護のための金属枠へのはめ込みと一部には粉体を使用したシール工程、最後の組上げ・品質検査工程までといったほぼ全てを見学させていただきました。参加者からも各々の工程の場において活発な質疑応答がなされました。

以上
カテゴリー: 活動報告, 微粒子ナノテクノロジー分科会