リサイクル技術分科会 報告

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平成29年1月27日(金)、鹿児島県いちき串木野市の三井串木野鉱山株式会社、薩摩金山蔵にて分科会を開催しました。
まず、三井串木野鉱山株式会社では、鉱石から金や銀を取り出す製錬方法で、現在では国内唯一となった全泥青化製煉法で操業している工場見学を行いました。ここは鉱山を操業し他社へ販売や自社処理をする「鉱山事業」、鉱石から金銀を回収する「青化製煉事業」、都市鉱山と呼ばれる回収資源から貴金属などを取り出す「リサイクル事業」、この3本柱で成り立っています。350年以上の歴史を持つ金鉱山。最初に五味社長よりご挨拶を頂き、同社の歴史と操業内容をご説明頂きました。次に紹介ビデオで詳細な事業内容を理解した上で、青化製煉工場の案内を受けました。この日はちょうど製造が停止していたので、各機器の騒音もない静かな環境の元、説明を聞くことができました。建物は床や階段も含めてほとんどが木造で、長い歴史を感じました。鉱石の質にもよるが、鉱石1tonから取れる金の量は約20g。ちなみに都市鉱山(電子機器等のリサイクル品)1tonから取れる金は200g。近年では、このリサイクル事業が収益に大きく貢献しているようです。鉱石を粉砕するところから工程はスタートし、一連の工程には粉体工学技術が役立つような部分が多々確認できました。
青化製煉法の主な工程としては、
1. 採掘された鉱石を粉砕機で直径25ミリメートル以下に粉砕する。
2. 鉱石粒を槽に投入しシアン化カリウムと水銀を加えさらに粉砕する。
3. 沈殿槽に導き砂を沈殿させる。シアン化カリウムは回収され再利用される。
4. さらに粉砕しシアン化カリウムを追加し、圧縮空気などを用いて混合する。
5. 濾過した後に水銀を加えて金との合金を得る。
6. その合金を釜へ入れて加熱乾留し金を得る。水銀は冷却器で回収され再利用される。
この鉱山での累計総産出金量は約56tにのぼり、国内第4位となります。

次に、三井串木野鉱山から車で数分の場所に、閉鎖された坑道の一部を使用して坑道内に醸造所なども設置したテーマパーク「薩摩金山蔵」を見学しました。ここではトロッコ列車に乗り、坑道の中を700mほど進みます。採掘後の鉱石の地肌が露出した坑道には発破をかけた跡など、生々しい状態が保存されていました。年間通して一定の温湿度である坑道は、焼酎の醸造や貯蔵に適しているようで、多くの焼酎原酒が瓶に入って寝かされていました。施設内には「金山資料館」も併設されており、実際の金鉱石のサンプルや採掘する際の道具が展示されていた。見て触れて学べる体験型ミュージアムでした。
三井串木野鉱山で現在の金精錬技術を学び、その後ここ薩摩金山蔵では、金山の歴史を学ぶことができました。
造り立ての焼酎の試飲や限定品の購入もでき、参加者の多くは、ここで焼酎を口に含み芳醇な香りを楽しみながら、はるか昔、薩摩藩の栄華を支えた金山のロマンを思い描いていました。

両コーディネータ、代表幹事、当番幹事より参加者へ挨拶した後、参加者同士の情報交換を兼ねた懇親会を行いました。途中、初参加の企業を中心に、当協会への会員勧誘を行うと共に、粉体工業展への出展と来場を勧めました。

以上
カテゴリー: 活動報告, リサイクル技術分科会