粉引

熱燗が恋しくなる頃なりました。
日本酒党の方なら「粉引」という名前をご存じかもしれません。
「こひき」と読みますが、お酒ではなく、徳利、ぐい呑み、
盃などで隠れた人気のある酒器の名前です。
本来は、李朝のころ全羅南道付近で始まり、
その後日本に伝わって茶道の茶碗(粉引茶碗)として
知られるようになった焼物です。
材料となるのは比較的鉄分の多い、砂混じりの粘土です。
これで作った素地にカオリナイトを含んだ鉄分が少ない
白土(微粒粘土のスラリー)をかけてから素焼きにします。
焼くと表面は薄い茶色になりますが、鉄の含有量によって
色調は変わるようです。
この素焼きの素地に釉をかけて焼くのですが、
釉はクリ、クヌギなどを燃やした灰や硅石の微粉から
調製したスラリーです。焼きあがると柔らかい白い色調となり、
白い粉が吹き出したように見えるところから
「粉引」あるいは「粉吹(こふき)」という名前が
付いたとのことです。
唐津、有田、京都、美濃など各地の窯元で作られ、
手ごろな価格で手に入るものもあります。
粉引茶碗や粉引マグカップなどもありますが、
これらを酒器としてお使いになる時には、
飲み過ぎに注意が必要です。
(2013年11月メルマガより)

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